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テレワークの影響で新築マンション「人気の立地・間取り」はどこまで変わる?

櫻井幸雄住宅評論家
三菱地所レジデンスが新築マンションに有償オプションを始めたテレワーク用スペース。

 6月5日、マンション、一戸建てを分譲する三菱地所レジデンスが新築分譲マンションの新しい工夫を発表した。その使い方を説明するイラストが上のもの。「ベッドで就寝している人の横でも、安眠を妨害せずにテレワークできます」という工夫を紹介するイラストである。黄色で色づけされたボックス状の家具というか、装置のようなものが、「箱の間」と名付けられたモノだ。

 「箱の間」は、リビングや寝室の一画に置くだけで、テレワークや子どもの勉強スペースをつくり出すというもの。もともとは三菱地所と三菱地所レジデンスが開発した商品で、昨年9月から三菱地所ホームで販売されていた。それを、テレワークの広がりに合わせて、現在分譲中のマンション6物件で有償オプションにすることを決めたものだ。

 「箱の間」には2タイプがあり、イラストで紹介されているのは、箱の中に入り込むタイプ。それとは別に、箱からデスクが出ているタイプもあり、それが、下の写真だ。

画像

 リビングの一画に置くのであれば、写真の「箱からデスクが出ているタイプ」がよさそう。テレワークスペースを確保できるのは寝室しかない、というなら、イラストの「箱のなかに入るタイプ」がマッチしそうだ。

 その価格は、マンション購入時にオプション追加するときで、55万円と60万円。イラストの「中に入り込むタイプ」が55万円で、写真の「デスクが外に出るタイプ」が60万円だ。

 「箱の間」は、緊急事態宣言下の4月と5月、自宅でテレワークのスペースを確保しにくい人が増えたことから、オプション設定が始まったものと考えられる。

 それほどに、テレワークは生活に大きな影響を及ぼした。影響が大きかっただけに、今後、テレワークが定着したらどうなるのか、不安に感じている人は多い。

 考えられる新たな方向性をプロ向けに考えてみた。

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住宅評論家

年間200物件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。

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