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キアヌ・リーブス「DayDay.」出演も、やはり『ジョン・ウィック』新作の話はNG! 目撃情報は続々

斉藤博昭映画ジャーナリスト
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』より

“みんな大好き”キアヌ・リーブスの当たり役、「ジョン・ウィック」シリーズの最新作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』が、いよいよ日本で9/22(金)に劇場公開。

そして本日(9/7)、そのキアヌが日本テレビのワイドショー「DayDay.」に生出演! ということで通常なら、公開前の最高のタイミングで『ジョン・ウィック』について話すところ、それに関しては一切ナシ。現在、ハリウッドで続いている俳優組合のストライキのため、所属俳優は映画のプロモーション活動が禁止されているからだ。

今回、キアヌが来日しているのは、彼のバンド「ドッグスター」の日本公演のため。同バンドは2002年に活動を休止するも、約20年ぶりに再開し、ツアーを行っている。

2023年、ラスベガスでドッグスターのベーシストとして演奏するキアヌ
2023年、ラスベガスでドッグスターのベーシストとして演奏するキアヌ写真:Splash/アフロ

本来ならおそらく、このドッグスターのツアーと、映画のプロモーションが日本で同時に行われていたはず。『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は全米ほか各国で今年の3月に公開されていたが、日本では半年も遅れての9月の公開。もしかしたら、ドッグスターのツアーに合わせてのプロモーションを見込んで、わざわざ9月公開にしたのかも……などと推察してしまう。

いずれにしても「DayDay.」での「新作の話は一切禁止」は徹底されており、武田真一アナウンサーも「あまりにビッグすぎて(話したいことが)思いつかない」と言っていたのは、映画の話にちょっとでも触れると困るからだったのかも。MCの山里亮太も、おなじみのラーメンのネタを振り、「横浜家系ラーメン」を食べたキアヌから「Yokohama Style」という言葉を引き出して盛り上げていた。

ドッグスターの公演は、9/5にZEPP NAMBA(大阪)、9/6〜7にZEPP YOKOHAMAで行われ(それゆえにキアヌは横浜ラーメンを食していた)、相変わらず、キアヌの目撃情報がSNSを賑わせたりもしている。大阪から横浜への移動は新幹線だったようで、このように新大阪駅のホームにキアヌが……。

来週は『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のチャド・スタエルスキ監督が来日予定。ストライキがなければ、あるいは早めに終わっていたら、キアヌ・リーブスとともにプロモーションを行っていたはず。

何と言っても残念なのは、この新作が『ジョン・ウィック』シリーズの中でも最も日本でプロモーションを行う「意味」があったからだ。

シリーズ4作目の今回は、メインの舞台のひとつが大阪。キアヌは実際に大阪でもロケを行い、真田広之、リナ・サワヤマといった日本人俳優がメインキャストで共演。様々な日本カルチャーが登場し、大きなネタとして日本人にアピールする。キアヌが最初に憧れたアクション俳優がサニー千葉(故・千葉真一)であり、その弟子にあたる真田広之との2度目の共演(1度目は『47 RONIN』)で、キアヌも日本の観客に向けてインタビューで話したいことがたくさんあったことだろう。その言葉を聞くことができないのは、ちょっと寂しい。

真田広之やリナ・サワヤマも俳優組合のストライキによって、現状、プロモーションができない状態だ。

とはいえ、『ジョン・ウィック:コンセクエンス』はアクション映画として、未体験のシーンがたっぷリ。キアヌが演じるジョン・ウィックの運命も壮絶を極めることから、必見であることは断言したい。こうして「キアヌ来日」が話題に上ることで、多少なりとも日本でのヒットに貢献することを期待したい。

真田広之にも見せ場がたっぷり。
真田広之にも見せ場がたっぷり。

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』

9月22日(金)全国ロードショー

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映画ジャーナリスト

1997年にフリーとなり、映画専門のライター、インタビュアーとして活躍。おもな執筆媒体は、シネマトゥデイ、Safari、ヤングマガジン、クーリエ・ジャポン、スクリーン、キネマ旬報、映画秘宝、VOGUE、シネコンウォーカー、MOVIE WALKER PRESS、スカパー!、GQ JAPAN、 CINEMORE、BANGER!!!、劇場用パンフレットなど。日本映画ペンクラブ会員。全米の映画賞、クリティックス・チョイス・アワード(CCA)に投票する同会員。コロンビアのカルタヘナ国際映画祭、釜山国際映画祭では審査員も経験。「リリーのすべて」(早川書房刊)など翻訳も手がける。

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