感染者が再び急増する韓国 「第2のシンガポール」に!?

韓国政府の「新型コロナ対策会議」(出所:韓国中央災難対策本部)

 韓国の防疫対策本部が今日午前10時に発表した昨日(27日)の新規感染者は79人となり、前日(40人)よりも倍近く増えた。

 韓国は5月6日から日本に先駆けて外出や集会の自粛要請を解除していたが、26日までの1週間で感染者は12人、20人、23人、25人、16人、19人、40人と推移し、延べ155人に達した。自粛要請解除直前の1週間の感染者数を調べると、0人、1人、1人、2人、0人、0人、0人と僅か4人だった。このことを勘案すると155人は余りにも多すぎる。

(参考資料:感染者も死亡者も日本より少ないのに四苦八苦の韓国の感染状況

 一昨日の40人は4月8日(53人)以来の多さであった。ちなみに日本の一昨日の感染者は21人だった。一日の感染者数で韓国が日本を上回ったのは3月26日(韓国の104人に対して日本94人)以来のことである。

 日本はこの一週間、37人、43人、30人、31人、42人、21人、33人の計237人。韓国は累計では日本よりも82人少ないが、韓国の人口(5100万人)は日本(1億2596万人)の半分以下であることを勘案すると、この1週間の感染率は日本よりも高いことがわかる。そして、本日の「79人」の発表である。4月5日の81人以来、53日ぶりに多い。

 感染者が急増した原因は5月8日に発生したソウルの繁華街・梨泰院クラブの集団感染に続いて25日にソウル近郊・京畿道富川市にあるインターネット通販大手の物流(宅配)センターで発生したことにある。

 物流センターの従業員を含む関係者3455人に対してPCR検査が行われた結果、28日午前0時現在すでに69人が感染していた。このため富川では市内の全ての幼稚園と小中高校251校が27日の登校を延期せざるを得なかった。

 韓国防疫当局はクラスター発生への対策には万全であることからこれ以上の拡大は抑えられるとしているが、一部では韓国も「第2のシンガポール」に転落するのではと憂慮する声も上がっている

 シンガポール(人口約560万人)の感染者は2月29日までは96人と韓国の2931人の30分の1に過ぎなかった。3月23日の時点でも510人未満だった(韓国は9037人、日本は1128人)

 こうしたことから世界保健機関(WHO)はシンガポールの抑え込みを高く評価し、新型コロナ対策の手本としていた。しかし、4月1日に1千人の感染者が確認されてからは増加が止まらず5月27日現在3万人を突破し、3万2343人と東南アジアで最悪の数字を記録している。

 急増の原因は建設業などで働く外国人労働者の間で感染が急拡大したことにあって韓国の事情とは異なるが、シンガポールも韓国同様にスマートフォンの位置情報を使って感染経路や濃厚接触者を割り出すなど徹底した検査や厳しい隔離措置を取っていただけに韓国にとっては「優等生」と称されたシンガポールの悲惨な現状は他人事ではないようだ。

(参考資料:感染者ゼロだった首都・ソウルが恐れる「大邱集団感染」の再現

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て1982年朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動。98年ラジオ「アジアニュース」キャスター。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。「もしも南北統一したら」(近著)をはじめ「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「韓国経済ハンドブック」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など著書25冊

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