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新型コロナ感染者4千人に迫る韓国 検査を徹底すれば日本も韓国の二の舞に?

辺真一ジャーナリスト・コリア・レポート編集長
「3.1独立運動記念日」で演説する文在寅大統領(出所:青瓦台)

 新型コロナウイルス感染者の数は日本では3月1日午後4時現在、前日よりも21人増えて241人に上ったが、死亡者は5人に留まっている。回復者の数も前日よりも1人増えて、34人で、韓国よりも4人多い。また、クルーズ船の感染者705人(死亡者6人)はそのままだ。

 では、韓国はどうか?

 ◇感染者の数

 感染者の数は前日(2月29日)よりも586人増えて3736人と、3千人を突破し、4千人台に迫っている。死亡者も3人増え、20人なった。

 ▲地域別

 地域別では、集団感染を引き起こしている大邱市=2705人(大邱教会関連2113人)と慶尚北道=555人(清道テナム病院関連119人)が最も多い。

 大邱市と慶尚北道に続いて3番目に多いのが京畿道(89人)で、首都のソウル市(87人)と第2の都市・釜山市(83人)はほぼ同数である。以下、忠清南道(68人)慶尚南道(63人)蔚山市(20人)江原道(15人)大田市(13人)忠清北道(11人)光州市(9人)仁川市(6人)全羅北道(6人)全羅南道(3人)済州道(2人)世宗市(1人)と続いている。

 ▲男女の比率

 男女別比率をみると、女性が62.3%と、男性(37.7%)よりも多い。

 ▲世代別

 世代別では10歳以下=27人、10代=137人、20代=1054人、30代=426人、40代=521人、50代=687人、60代=453人、70代=158人、80歳以上63人となっている。20代までが全体の約3分の1近くを占めており、60代から80歳以上の高齢者よりも多いことがわかる。(※世代別に分類されてないのが210人いる)

 ◇回復者

 全快者は合計30人(3月1日午前9時基準)に上るが、詳細は以下のとおり。

 1番目(35歳の中国人女性)1月20日入院 2月6日退院 ※武漢在住

 2番目(55歳の韓国人男性)1月24日入院 ※武漢在住

 3番目(54歳の韓国人男性)1月26日入院 2月12日退院 ※武漢在住

 4番目(55歳の韓国人男性)1月27日入院 2月9日退院 ※武漢を訪問

 6番目(56歳の韓国人男性)1月30日入院 2月19日退院 ※3番目の接触者

 7番目(28歳の韓国人男性)1月31日入院 ※武漢を訪問

 8番目(62歳の韓国人女性)1月31日入院 ※武漢を訪問

 9番目(28歳の韓国人女性)1月31日入院 2月12日退院※入院中の5番目の知人

10番目(52歳の韓国人女性)1月31日入院 2月19日退院 ※6番目の妻

11番目(25歳の韓国人男性)1月31日入院 2月10日退院 ※6番目の息子 

12番目(49歳の中国人男性)2月1日入院  18日退院 ※日本在住

13番目(28歳の韓国人男性)2月2日入院  ※武漢を訪問

14番目(40歳の中国人女性)2月2日入院  18日退院 ※12番目の妻

15番目(43歳の韓国人男性)2月2日入院  24日退院 ※武漢を訪問 4番目の機内の接触者 

16番目(42歳の韓国人女性)2月4日入院  19日退院 ※タイから帰国

17番目(38歳の韓国人男性)2月5日入院  12日退院 ※シンガポールから帰国

18番目(21歳の韓国人女性)2月5日入院  ※タイから帰国

19番目(36歳の韓国人男性)2月5日入院  ※17番目と一緒にシンガポール旅行

20番目(41歳の韓国人女性)2月5日入院  24日退院 ※15番目の妻 4番目とも接触

21番目(60歳の韓国人女性)2月5日入院  ※6番目の接触者

22番目(46歳の韓国人男性)2月6日入院  15日退院 ※16番目の夫

24番目(28歳の韓国人男性)2月7日入院  27日退院 ※武漢在住

28番目(30歳の中国人女性)2月10日入院 17日退院 ※知人の3番目と接触。武漢在住 

37番目(47歳の韓国人男性)2月18日入院 26日退院

51番目(61歳の韓国人男性)2月19日入院 27日退院 ※31番目の59歳の韓国人女性と接触

61番目(58歳の韓国人女性)2月19日入院 27日退院

63番目(52歳の韓国人女性)2月20日入院 28日退院

65番目(50歳の韓国人女性)2月19日入院 27日退院

(※残り二人については不明)

 ◇死亡者

 死亡者は20人に上るが、男女別では男性12人、女性8人と、男性のほうが多い。

 世代別では30代1人、40代1人、50代5人、60代6人、70代3人、80代以上4人となっている。

 地域別では集団感染が発生している大邱市と慶尚北道に集中しており、大邱市11人、慶尚北道7人となっている。(その他2人)

 死亡者の詳細は以下のとおりであるが、全員が持病を持っていた。

 1人目(62歳の男性)慶尚北道 2月19日死去 精神疾患 

 2人目(54歳の女性)釜山市  2月21日死去 精神疾患 

 3人目(40歳の男性)慶尚北道 2月21日死去 高血圧

 4人目(56歳の男性)慶尚北道 2月23日死去 精神疾患 

 5人目(56歳の女性)大邱市  2月23日死去 慢性疾患 

 6人目(59歳の男性)慶尚北道 2月23日死去 精神疾患 

 7人目(61歳の男性)慶尚北道 2月23日死去 精神疾患 

 8人目(66歳の男性)大邱市  2月24日死去 精神疾患 

 9人目(68歳の女性)大邱市  2月24日死去 精神疾患 

10人目(57歳の女性)慶尚北道 2月25日死去 精神疾患 

11人目(35歳の男性)京畿道  2月25日死去 慢性肝疾患 在韓モンゴル人

12人目(73歳の男性)大邱市  2月26日死去 慢性疾患

13人目(74歳の男性)大邱市  2月27日死去 心臓移植

14人目(69歳の女性)大邱市  2月28日死去 高血圧と糖尿病

15人目(93歳の女性)大邱市  2月28日死去 心臓疾患

16人目(62歳の女性)大邱市  2月27日死去 癌

17人目(77歳の男性)慶尚北道 2月29日死去 精神疾患 

18人目(83歳の男性)大邱市  3月1日死去  脳梗塞、高血圧、糖尿病

19人目(80歳の男性)大邱市  3月1日死去  高血圧

20人目(86歳の女性)大邱市  3月1日死去  高血圧と糖尿病

 なお、韓国のPCR検査件数は95185人(感染者3736人を除く)に対して行われ、陰性結果は61825人。33360人が検査中である。

ジャーナリスト・コリア・レポート編集長

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て1982年朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動。98年ラジオ「アジアニュース」キャスター。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。「もしも南北統一したら」(最新著)をはじめ「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「韓国経済ハンドブック」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など著書25冊

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