在韓米国人を脱出させる米国防省責任者が極秘訪韓! 対北軍事攻撃の前触れか!?

昨年の訓練では民間人が韓国の空軍基地から沖縄の米軍基地に運ばれていた

 米朝軍事衝突が危惧されている最中、朝鮮半島有事の際に韓国在留の米国人を国外に退避させる国防総省の責任者らが先週13日、密かに訪韓していたことがわかった。

 駐韓米軍が昨日(19日)認めたところによると、訪韓したのは韓国国内に在留、滞在している米軍家族及び米市民らを有事時に国外に避難させる実務責任者で、一人は米国防省企画担当のエリザベス・ゴドレイ次官補代理。もう一人は、国防省傘下の国防計画局所属のジョン・サリバン少将(次官補代理級)で韓国南部の大邱(テグ)にある第19遠征支援司令部を訪問していた。

 二人が韓国入りした日は6度目の核実験を強行した金正恩政権に対処するためトランプ大統領が主宰した緊急国家安全保障会議(NSC)でペンタゴンが軍事オプションについてブリーフィングを行った10日後のことである。

(参考資料:軍事オプションに傾くトランプ大統領

 駐韓米軍スポークスマンは「二人の訪韓は毎年実施している(在韓米国人の)恒例の疎開作戦の一環である」と説明しているが、二人揃っての訪韓が極めて異例であること、その4日前にはクリストファー・バンス米遠征戦闘司令官がソウルからの退避ルートである烏山空軍基地を訪れていたこと、また国土安全省部情報要員ら20数人もほぼ同時期に大挙訪韓したことと無関係ではないとみて韓国政府は二人の訪韓に神経を尖らせている。

 韓国には駐韓米軍家族及び米国市民権保持者、永住権者を含め20万人以上が居住していると言われているが、正確な人数は把握されてない。

 駐韓米軍は毎年春と秋に朝鮮半島有事に備え韓国在住の米市民を安全な地域に輸送する「非戦闘員救出作戦(NEO)訓練」を行っている。旅券など書類を持ってソウルの龍山基地など韓国全土18か所ある集結所や退避統制所に集まる大使館員や米軍家族非戦闘員要員らを航空機や鉄道、船舶で安全に日本に退避させることが退避訓練の主たる目的である。

 退避は駐韓米軍の配偶者と直径家族及び米大使館員ら政府関係者が最優先で、彼らは米空軍の輸送機で脱出する。優先順位の2番目がその他の米国市民で、最後はその直径家族という順になる。彼らは韓国軍が提供する列車で最南部の釜山に移動し、そこから輸送船で脱出することになっている。

 国外避難訓練は退避命令から荷造り、登録、ソウルから南方への移動、そして国外へと段階的に行われる。各集結所では有事時の行動マニュアルや行政手続きを説明する「NEO訓練」に関するブリーフィングが行われる。

 ソウル市龍山区にある米軍基地では身元確認の腕輪を渡され、保安検索の手続きが行われ、生物・化学兵器による攻撃を12時間防止することのできるマスクの着用方法に関する訓練も受ける。対象者は避難の際に一人当たり最大で27キログラムの所持品の持参が許される。

 昨年秋に行われた訓練には約60人が参加したが、大型輸送ヘリで南方の京畿度・平澤に移動した後、大邱にある米軍基地で一泊して翌日C―130輸送機で釜山にある金海空軍基地から沖縄の米軍基地に運ばれていた。当時、訓練を担当していた非戦闘要員退避企画官のジャスティーン・ストーン氏は「最悪のシナリオは北朝鮮が国境を越えて来ることであり、我々は人々を危険な場所から移動させる必要がある」と訓練の目的を語っていた。

 今年も6月に実施されている。退避訓練は6月5日から始まり9日まで本番さながらに実施されていた。

(参考資料:現実となる?北朝鮮のミサイル飛来に備えたハワイ、韓国、日本での避難訓練

 昨年と異なり、1万7千人が参加した。韓国に居住している米国人を約20万人と推定した場合、十数人のうち一人が退避訓練に参加した計算となる。このうち、約100人以上が実際に輸送機で在日米軍基地に運ばれる訓練を行っていた。

 米国は軍事攻撃を開始する前には自国民の被害を最小限にするため前もって紛争地域から疎開させるのが常だ。クリントン政権下の1994年6月に北朝鮮への核施設への先制攻撃を決断した際にも米政府は駐韓米大使を通じて米国人の国外避難指示を出していた。このことは、当時、金泳三政権下で大統領秘書室長の職にあった朴寛用氏が国会議長となった2003年に「月刊朝鮮」(2月号)で詳細に語っていた。

 「当時、鄭鍾旭青瓦台(大統領府)外交安保首席補佐官がどこからか『駐韓米大使館が数日以内に米軍家族らに退去命令を出す準備をしている』との情報を聞き出してきた。確か1994年6月のことと記憶している」

 「駐韓米大使を呼び、事実関係を確認した後、金泳三大統領はクリントン大統領に電話をして『戦争は絶対にダメだ』と強く抗議した。クリントン大統領が国家安全保障会議を招集し、戦争に備えた兵力増強を論議していることを我々は全く知らされてなかった」

 軍事攻撃を成功させるには、先制、奇襲攻撃が必須である。それがゆえに、当時、米国は韓国政府に事前協議も、事前通告もしなかった。

 制裁と圧力が功を奏しない場合、北朝鮮の核とミサイル開発を阻止するため軍事オプションも辞さないと、トランプ政権が公言しているだけに気になる動きだ。

(参考資料:衝撃の米国の対北朝鮮開戦シナリオ

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て、フリー。1982年 朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動開始。98年 ラジオ「アジアニュース」パーソナリティー 。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。著書に「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人、残念な日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙 間違いだらけの日韓関係」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など25冊

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