北朝鮮の平壌で11日から開幕した国防展覧会「自衛2021」では、幾つかの新事実が判明しています。その一つとして、昨年の軍事パレードで登場した11軸22輪の超大型車載移動式ICBMの正式名称は「火星17」だと分かりました。これまで多くの研究者が「火星16」だと思い込んでいましたが、間違いだったのです。

11軸22輪の超大型車載移動式ICBM(左上のモニター画像)

北朝鮮KCNA発表より国防展覧会「自衛2021」。背後の動画モニターに注目
北朝鮮KCNA発表より国防展覧会「自衛2021」。背後の動画モニターに注目

拡大写真

北朝鮮KCNA発表より背後の動画モニター(拡大)
北朝鮮KCNA発表より背後の動画モニター(拡大)

 朝鮮中央テレビが放映した映像では上部で切れて文字が下半分しか判明していませんが、数字の部分が16は有り得ないことが分かります。

《화성포-17》형 

「火星砲-17」型

 下半分だけ写っている数字の形状から1か7だと絞れますが、今回の展示会で新たに火星11はATACMS型短距離弾道ミサイルのことだと判明しているので、11はありません。つまり17か71か77になりますが、いきなり大きな数字に飛ぶとは考え難いので、17が残ります。

上半分の文字を補足追加した参考画像

北朝鮮KCNA発表より火星17。黄色線より上は筆者による補足追加部分
北朝鮮KCNA発表より火星17。黄色線より上は筆者による補足追加部分

 今回の映像で11軸22輪の超大型車載移動式ICBMの正式名称は「火星17」であることが判明しました。

 実はこれまで北朝鮮は11軸22輪の超大型車載移動式ICBMについて正式名称を一度も言及してきませんでした。そこで多くの欧米の研究者は火星15(Hwasong-15)の次だから火星16(Hwasong-16)だろうと推測していたのですが、間違っていました。火星17(Hwasong-17)だったのです。

 火星16という番号については別のミサイルに割り当てられるか、あるいは既に試作型に命名されて不採用になっているのかもしれません。試作したものの不採用になったと推定されている番号では火星13というICBMの前例があります。

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北朝鮮KCNA発表より2020年10月10日パレード登場の11軸22輪の超大型車載移動式ICBM
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