台風23号が発生するも北海道は雪の季節へ
台風23号が発生
令和元年(2019年)の台風23号が11月3日(日)午前0時にマーシャル諸島で発生しました。
日本の南の海は、まだまだ台風が発達する目安となる27度よりも高い海面水温で、台風23号が発生したマーシャル諸島付近の海面水温は29度以上もあります。
このため、台風23号は発達しながら北西に進み、6日(水)には非常に強い勢力で南鳥島近海に達する見込みです(図1)。
台風は、その後、北から東へと向きを変え、日本への直接的な影響はなさそうです。
北海道で初雪
日本の南海上は、まだ夏の名残の台風がありますが、日本列島には周期的に寒気が南下しています。
北海道の稚内では、11月2日(土)17時すぎから弱い雨が降り始め、20時10分から雨がみぞれに変わっています。
統計上、みぞれは雪とカウントしますので、北海道で今冬最初となる初雪を観測したことになります。
平年より11日遅い初雪ですが、昨年が極端に遅かったため、昨年よりは12日早い初雪でした。
北海道上空約5500メートルには、これから氷点下30度という強い寒気が南下してきますので、初雪の便りが続く可能性があります(図2)。
現在、北海道の初雪の観測は、気象官署がある8か所(札幌、稚内、旭川、網走、釧路、帯広、室蘭、函館)で行われています。
その8か所の中で、今冬最初の雪が11月2日に観測されたということで、北海道の標高の高い場所ではすでに初雪が観測されいます。
気象庁では、観測技術の向上に伴って必要な情報が「自動」で得られるようになったことから、「気象台の目視観測の自動化」を進めています。
この一環として、平成31年(2019年)2月1日から、水戸・宇都宮・前橋・熊谷・銚子・横浜・甲府・長野の8つの気象台で、人による天気などの目視観測が終了し、自動観測に変わりました。
このため、水戸・宇都宮・前橋・熊谷・銚子・横浜・甲府・長野では、今冬から初雪の観測は行われませんので、初雪情報は発表されません。
「気象台の目視観測の自動化」は、今後も続きますので、「稚内で初雪を観測」などという情報は、いずれなくなる情報です。
天気は、各種測器や気象レーダー、気象衛星などの総合的な観測データを組み合わせて、自動的に判別する時代に変わりました。
令和元年の秋の三連休
文化の日は、11月3日で、昭和21年(1946年)に、平和と文化を重視している日本国憲法が公布された日ということから、昭和23年(1948年)の祝日法で「文化の日」が定められました。
「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨とした休日です。
また、11月3日は、明治天皇の誕生日でもあり、明治6年(1873年)から明治44年(1911年)までは天長節、昭和2年(1927年)から昭和22年(1947年)までは明治節として、休日でした。
このため、11月3日は、長いこと休日になっていますが、全国的に「晴れの特異日」ということでも有名でした。
その前後の日と比べて偶然とは思われない程の高い確率で、晴れるからです。
ただ、令和元年(2019年)の文化の日は、北海道では晴れるものの、その他の地方では雲が多く、所により雨のところがありますが、これまでの三連休に比べれば、まずまずの行楽日和になりそうです。
令和元年(2019年)の三連休のうち、秋分の日を含む三連休(9月21日~23日)と、体育の日を含む三連休(10月12日~14日)は、ともに台風により大荒れでした。
ようやく暑い秋から並みの秋へ
令和元年(2019年)の秋前半は、全国的に気温が高い日が多く、東京でも10月に最高気温が30度以上という真夏日になりました。
札幌でも10月中旬になると最高気温と最低気温がともに平年値より低い日があったものの、10月下旬はともにかなり平年より高くなりました。
しかし、11月にはいると、最高気温、最低気温ともに平年値くらいの日が続く予報です(図3)。
ここへきて、ようやく平年並みの気温になりそうです。
上空約5500メートルで、氷点下27度の寒気に着目すると、11月1~4日は北海道までの南下です。
しかし、次に寒気が南下してくる11月10日朝では、氷点下27度の寒気は東北地方まで南下してきます(図4)。
暑かった秋も終わり、周期的に寒気が南下、それも次第により南の地方まで南下するようになります。
タイトル画像、図1、図2、図4の出典:ウェザーマップ提供。
図3の出典:気象庁資料とウェザーマップ資料を元に著者作成。