平成は最初の日も最後の日も雨
雨なし記録
昭和64年(1989年)1月7日午前6時33分、昭和天皇のご容体が急変し、ご逝去されました。
そして、翌1月8日、平成がスタートしました。
明治、大正は、天皇陛下のご逝去の日に改元でしたが、昭和は翌日でした。
平成最初の日、平成元年(1989年)1月8日は、東シナ海で発生した低気圧が本州を東進し、ほぼ全国的に雨となりました。
関東地方でも明け方から雨となり、東京でも日降水量が1ミリ以上の雨(日雨量7.5ミリ)を観測しました。
東京で1ミリ以上の雨を観測したのは、前年11月29日に5.0ミリを観測して以来、39日ぶりの雨でした。
明治9年(1876年)の観測開始以来、史上4位の雨無し記録でしたが、0.0ミリの極く弱い雨であれば、前日の7日にも降っていまし、一週間前の1月1日も0.0ミリの極弱い雨が降っていました。
平成最初の雨は、低気圧に向かって暖気が入ったため、東京の最高気温は10.0度など、1月としては冷たい雨ではありませんでした。
ゴールデンウィーク前半と平成最後の雨
「史上最大の十連休」ともいわれるゴールデンウィークが始まりました。
ゴールデンウィーク前半は、大きな移動性高気圧に覆われ、沖縄県先島諸島を除いて、晴天のところが多くなっています(図1)。
北日本には、上空約5500メートルに氷点下24度以下の寒気が南下していますので、晴れても最高気温が上がらず、過ごしやすい暖かさです(図2)。
しかし、この爽やかな晴天は長続きしません。
中国南部にある前線が次第に活発化し、北上してくるからです。
このため、週明けの4月29日は、西日本から東日本へ雨域が広がってきます。
そして、平成最後の日、平成31年(2019年)4月30日は、北日本と沖縄で曇りのほかは雨になりそうです(図3)。
しかも、その雨は警報をもたらす可能性があるほど、まとまった雨です。
東日本の太平洋側から西日本にとっての平成は、雨の日で始まり、雨の日で終わりそうです。
ゴールデンウィーク後半の天気
平成最後に雨を降らせた低気圧により、5月1日は改元の日もほぼ全国的に雨となります。
令和も平成と同じく、雨で始まりますが、ゴールデンウィーク後半は晴の日が多い予報です(図4)。
ただ、令和最初の寒気が南下してきますので、大気が不安定になります(図5)。
平成最後の寒気に比べれば、寒気の規模は小さいのですが、寒気の強さは同程度です。
局地的に大気が不安定となって積乱雲が発達し、雷雨や突風になることがあります。
ゴールデンウィーク後半は、晴れていても天気予報に注意し、黒い雲を発見するなどしたら、安全な場所への移動が必要です。
図1、図2、図3、図4、図5の出典:ウェザーマップ提供。