来週は寒い 続いた西谷から東谷で寒気南下
西谷と東谷
上空約5000メートルで、日本の西側の気圧が低い時を西谷といい、南から暖かくて湿った空気が流入しやすくなります(図1)。
このため、西谷が続くときは、日本付近では低気圧や高気圧が通過して天気が変化しても、基本的には曇りや雨の日が多い天気となります。
また、中国東北部から朝鮮半島に寒気が南下したときは、そのまま日本付近に南下ではなく、上空の流れにそって、寒気は沿海州から北海道の北へ進みます(図2)。
逆に、日本の東側の気圧が低い時を東谷といい、日本付近には北から冷たくて乾いた空気が流入しやすくなりますので、基本的には晴れた日が多くなります。
東谷と西谷の中間、日本付近の気圧が低い時を本邦谷といいます。
日本付近への寒気南下
秋は、西谷と東谷が本邦谷をへて交互に現れ、天気が周期変化します。
今年の秋は、西谷が続くことが多く、例年のように秋らしい爽やかな晴天の日が少なかったのですが、来週は北日本を中心に東谷にかわりそうです(図3)。
このため、強い寒気が日本付近に南下し、寒くなる見込みです(図4)。
週明けからの10日間は、北日本を中心に西高東低の気圧配置が強まりますので、日本海側の地方は雨の日が多くなり、太平洋側の地方は晴れの日が多くなります(図5)。
気温は、沖縄地方を除いて、最高気温でも20度前後、最低気温は10度を下回ることが多くなります(図6)。
東京では10月7日に最高気温が32.3度と30度を超えて真夏日となるなど、各地で暑い秋となっていましたので、ここへきての寒さは、体感的にきついものがあります。
体調維持に注意が必要な一週間が始まります。
図1の出典:筆者作成。
図2、図4、図6の出典:ウェザーマップ提供。
図3、図5の出典:気象庁資料。