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結婚報告から垣間見える菅田将暉の原点

中西正男芸能記者
(写真:アフロ)

 女優・小松菜奈さんとの結婚を15日に発表した俳優・菅田将暉さんが同日深夜に放送されたニッポン放送「菅田将暉のオールナイトニッポン」に生出演し、結婚への思いを語りました。

 ニッポン放送に入る時から、待ち受けた報道陣に「ありがとうございます。すいません、たくさんお集まりいただき。これからも頑張りますので、夫婦ともどもどうかよろしくお願いします」と丁寧に対応。

 さらに、番組内でも冒頭から何度か言葉に詰まりつつも、結婚についてごまかすことなく真正面から語っていました。

 そこで思い出したのが2018年に筆者が菅田さんのご両親にYahoo!拙連載でインタビューした時の話でした。

 当時の取材メモを見返すと“人に親切にする”“優しくする”という原風景が幼い日にあったことがうかがえます。

 菅田さんには2人の弟がいますが、菅田さんを含め3人とも母親が自宅で自然分娩で出産しました。必然的に、長男である菅田さんは二男、三男が生まれてくるところを一部始終見る形となりました。

 「そこが人への接し方の原点になっていると思います。弟に対しても、小さな父親のように見守ってきました。大阪に戻ってきたら、7学年離れている三男を買い物に連れて行って、たくさん洋服を買ってくれたりもしていますし。あと、兄弟げんかをしているところを見たことがないんです。命がどうやって生まれてきたのか。そこを自分の目で見ているから、親バカかもしれませんけど、優しい子になってくれたのかなと思っています」(菅田さんの父)

 同じように、お母さんにも子育てについて尋ねましたが、穏やかな表情で明かしたエピソードが印象的でした。

 「手前味噌ながら『うまく育ってくれているのかな…』と思ったのは、長男が中学1年の時でした。夜、そっと子ども部屋を覗きに行くと、学校のテスト期間中だったんですけど、長男が右手に教科書を持って覚えながら、左手で三男の背中を撫でて寝かしつけていたんです。やさしい子に育ってくれているなと」

 結婚発表のコメントの中に家庭への思いを表した文言が複数ありました。

 お母さんいわく「今もまだ子育ての最中」で、実家に菅田さんが戻ってくるたびに繰り返し話していることがあるとも明かしていました。

 「社会人となれば、当然、外では気も使うし頭も下げる。私が教えるべきことは、甘えも油断もたっぷりある家族にどこまで外と同じようにできるか。そこだと思っています。命をもらった親とか、おじいちゃん、おばあちゃん。身内への感謝を押し付けではなく認識させる。それがまた外での振る舞いにも響いてくると思いますし。そこを言い続けるのが母である私の役目だと思っています」

 両親からの思い、そして、両親への思いをたっぷりと抱えて育ってきた菅田さんがどんな家庭を築いていくのか。

 そして、家庭という土台からどんな枝葉を伸ばし、役者としてどんな花を咲かせるのか。刮目すべきセカンドステージが始まりました。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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