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李大浩(元オリックス、ソフトバンク)が史上最年長でGG賞を受賞 引退シーズンの獲得は史上初

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
引退試合のイ・デホとシン・ドンビン(重光昭夫)オーナー 写真:ロッテジャイアンツ

韓国KBOリーグの今年のポジション別最高選手を選ぶ「2022KBOゴールデングラブ授賞式」が9日行われ、今季までロッテジャイアンツでプレーしたイ・デホが指名打者部門で受賞した。40歳での選出は史上最年長、また現役引退シーズンでの獲得は1982年のリーグ発足以来初となる。

今季のイ・デホは142試合に出場し打率3割3分1厘、23本塁打、101打点を記録。各部門で5位以内に入る好成績を残した。

首位打者争いをしていた9月、イ・デホにタイトル獲得について尋ねると、「特に意識はしない。ただゴールデングラブは獲れる可能性はあるのではないか」と話していた。その言葉通り、現役ラストイヤーを自身7度目のゴールデングラブ受賞で締めくくった。

7度の受賞の内訳は一塁手部門4度(2006、07、11、17)、三塁手部門1度(2010)、そして指名打者では2018年に次いで2度目となる。

授賞式でのイ・デホ(写真:ロッテジャイアンツ)
授賞式でのイ・デホ(写真:ロッテジャイアンツ)

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KBOリーグのゴールデングラブは「指名打者部門」があるように、守備力を評価するものではなく日本プロ野球(NPB)の「ベストナイン」に相当する表彰だ。

候補資格は投手の場合、規定投球回に到達、または10勝以上、30セーブ、30ホールドのうち、いずれか一つに該当すること。野手は該当のポジションで720イニング(144試合×5イニング)以上出場、また指名打者は297打席(規定打席の3分の2)以上が対象となる。

上記条件を満たしていない場合でも、個人成績の部門別1位の選手は候補者となり、その場合、当該選手が最も多くのイニングを消化したポジションが選考部門となる。

2022年のKBOリーグ・ゴールデングラブ受賞者は以下の通り。

投手:アン ウジン(キウム)

捕手:ヤン ウィジ(NC)

一塁手:パク ピョンホ(KT)

二塁手:キム ヘソン(キウム)

三塁手:チェ ジョン(SSG)

遊撃手:オ ジファン(LG)

外野手:ナ ソンボム(KIA)、ホセ・ピレラ(サムスン)、イ ジョンフ(キウム)

指名打者:イ デホ(ロッテ)

選考は取材記者、カメラマン、中継局のプロデューサー、ディレクター、アナウンサー、解説者がポジション別の候補者の中から選び、オンラインにて投票し決定した。

なお2022年シーズンのMVPと新人王を選ぶ「2022KBO授賞式」は11月17日に行われ、MVPは2年連続首位打者で打点王のイ・ジョンフ(キウム)が初受賞。新人王は58試合に登板し23ホールドを記録した5年目の投手、チョン・チョルウォン(トゥサン)が獲得している。

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韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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