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防御率1点台の先発対決は最下位チームの助っ人に軍配 首位のエースは初黒星<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
5勝目を挙げたルチンスキー(写真:NCダイノス)

7日のKBOリーグは1試合が雨で中止。4試合が18時30分開始のナイトゲームで行われた。

最下位10位のNCダイノスと首位SSGランダーズの対戦は、NCがドリュー・ルチンスキー、SSGがキム・グァンヒョンの両エースが先発マウンドに上がった。両投手の防御率はルチンスキーが1.83、キム・グァンヒョンが1.41とリーグ1、2位の1点台を記録している。

試合は2回表にSSGが1点を先制するも、その裏NCはSSGの二塁手チェ・ジュファンのタイムリーエラー、キム・グァンヒョンの投手ゴロ悪送球、捕手イ・ジェウォンの悪送球などで5点を挙げ、大きくリードを奪った。

SSGの先発キム・グァンヒョンは2回に5失点するもその他の回は得点を与えず、7回87球、被安打5でマウンドを降りた。

一方、NCのルチンスキーは2、3回に1点ずつ喫するも、回を重ねるにつれて安定し球速もアップ。5回には150キロ台前半の直球を振らせるなどして、三者連続三振を奪った。

ルチンスキーは7回95球を投げて被安打8、失点2。試合は6-2でNCが勝利し、ルチンスキーは5勝目(4敗)を挙げた。防御率は1.90。敗れたキム・グァンヒョン今季初黒星の6勝1敗、失点の大半はエラーによるもので自責点1。防御率は1.39に下がった。

◇6月7日(火)の結果

・トゥサン 3 - 1 ハンファ(チャムシル)

 勝:ストック

 敗:ナム ジミン

・キウム 3 - 0 KT(コチョク)

 勝:ハン ヒョンヒ

 敗:シム ジェミン

・KIA 中 止 LG(クァンジュ)

 勝:

 敗:

・ロッテ 4 - 7 サムスン(プサン)

 勝:キム ユンス

 敗:ソ ジュンウォン

・NC 6 - 2 SSG(チャンウォン)

 勝:ルチンスキー

 敗:キム グァンヒョン

⇒ KBOリーグ公式戦日程と結果(ストライク・ゾーン)

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

◆「雨天中止は競技監督官が決定」

NPBの試合開始前の開催決定権は主催球団にあるが(連盟特別管理試合を除く)、KBOリーグでは韓国野球委員会が任命した競技運営委員(監督官)に権限がある。監督官は監督経験者、審判出身者の計5人で構成され、試合が開催される各球場に1人派遣。試合を円滑に行うことを役割とし、その一つとして試合中止の決定権がある。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサンベアーズ)>

ハンファイーグルス戦に1番ライトで先発出場。1打席目はジャンプしたセカンドのグラブを弾く、ライナーのヒットで出塁した。2打席目はショートゴロ、3打席目はレフトフライ、7回裏の4打席目は無死一塁で送りバント。捕手が二塁に送球するも野選となりオールセーフとなった。この回、代走にチョ・スヘンが起用され退いた。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

※本記事は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得て掲載しています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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