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オンラインゲーム会社の新生球団 リーグ参入8年目で初の公式戦制覇<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
初の公式戦制覇を果たしたNCの面々(写真:NCダイノス/初報から差し替え)

24日の韓国KBOリーグは3試合が17時開始で行われました。

公式戦1位確定にマジック1のNCダイノスが、本拠地・チャンウォンNCパークでのLGツインズ戦に延長12回3-3で引き分け。勝率で全球団を上回ることが決まり、レギュラーシーズンを制して韓国シリーズ進出を決めました。139試合目での確定です(全144試合)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

NCは人気オンラインゲーム・リネージュの開発、供給などを行うNCソフトが親会社。2012年に9つ目の球団としてKBOリーグに参入し、1年間の2軍リーグでの活動を経て翌年から1軍に加わりました。

⇒ NCダイノス紹介(ストライク・ゾーン)

そして今季、8シーズン目で初の公式戦1位を決めています。

NCは参入2年目から上位争いに加わり、4年目の16年には公式戦を2位で終え、韓国シリーズに初進出するなど早いスピードで実績を積み上げていきました。

ところが18年は最下位に転落。しかし19年にトゥサンベアーズからヤン・ウィジ捕手をFAで獲得してチームの立て直しを図り、昨年は5位に再浮上しました。そして今年は5月13日から一度も首位の座を譲ることなく、ゴールテープを切りました。

チームの中心選手には球団発足年にプロ入りし、外野手として攻守に高い能力を見せるナ・ソンボム選手。韓国を代表する二塁手パク・ミンウ選手や若手ナンバーワン左腕のク・チャンモ投手らがいます。

また外国人選手の成功例が多く。今季もドリュー・ルチンスキー投手が18勝を挙げるなど活躍しています。これまで日本人コーチ、選手が在籍したことはありません。

NCの本拠地は昨年オープンした洗練されたボールパークのチャンウォンNCパークです。

チャンウォンNCパーク(写真:ストライク・ゾーン 2019年撮影)
チャンウォンNCパーク(写真:ストライク・ゾーン 2019年撮影)

本来なら同地で韓国シリーズ第1、2、6、7戦が行われるところですが、今年は開幕が遅れポストシーズンが11月開催となりました。そこで今年のプレーオフ、韓国シリーズは寒さの影響を受けないコチョクスカイドームで全試合が行われます。

⇒ KBOリーグポストシーズン日程表(ストライク・ゾーン)

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

ロッテジャイアンツ戦の8回裏、4番キム・ジェファン選手の代走で出場したイ・ユチャン選手に代わって、9回表からレフトの守備に入りました。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が3試合の結果です。

◇10月24日(土)の結果

・トゥサン 2- 1 ロッテ(チャムシル)

 勝:アルカンタラ

 敗:パク セウン

・KIA 7- 11 サムスン(クァンジュ)

 勝:ライブリー

 敗:ヤン ヒョンジョン

・NC 3- 3 LG(チャンウォン)

 勝:

 敗:

 

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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