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あと2人でノーヒットノーランを逃すも、30歳右腕が初完封でチームの連敗7で止める<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
チョン・チャンホン(写真:LGツインズ)

27日の韓国KBOリーグは全5試合が17時開始で行われました。

インチョンSK幸福ドリーム球場のSKワイバーンズ-LGツインズはLGの先発チョン・チャンホン投手が好投。8回までに出した走者は2回の2四球の2人のみでヒットを1本も許さず、3-0LGのリードで9回裏最後の守りを迎えました。

チョン・チャンホン投手はこの回の先頭打者から三振を奪い1アウト。ノーヒットノーラン達成までアウト2つに迫ります。

打順は1番に戻ってキム・ギョンホ選手。キム・ギョンホ選手は前に守ったサードとショートの間を抜くレフト前ヒットを放ち、SKはこの試合初安打。チョン・チャンホン投手の大記録達成とはなりませんでした。

SKは続く2番チェ・ジフン選手が初球にバントヒットを成功させ一、二塁に。続く3番チェ・ジョン選手もヒットで続いて1死満塁として、一打逆転のチャンスを作ります。

しかしチョン・チャンホン投手は4番のジェイミー・ロマック選手(元DeNA)を空振り三振。5番コ・ジョンウク選手をレフトフライに打ち取ってゲームセット。ノーヒットノーランは逃すも、9回115球を投げ被安打3、6つの三振を奪い、プロ13年目で初の完封勝利を飾りました。今季4勝目です。

低めへの安定したコントロールと、カーブを効果的に使って打者のタイミングを外したチョン・チャンホン投手の活躍で、LGは連敗を7で止めました。

◆「ノーヒットノーランは過去14例」

KBOリーグのノーヒットノーランは過去に14度記録されています。10番目に達成した2000年のソン・ジンウ投手(現ハンファコーチ)以後はしばらく出現せず、2014年以降に達成した4投手はいずれも外国人投手でした。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

この日、6月3日以来の1軍登録。NCダイノス戦の8回裏、4番キム・ジェファン選手の代走として出場。この回、打順が一巡して回って来た打席では、3球連続ファールの後の4球目を打ってセンターフライでした。試合は12-3で勝利しています。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全5試合の結果です。

◇6月27日(土)の結果

・トゥサン 12- 3 NC(チャムシル)

 勝:ハム ドクチュ

 敗:ペ ジェファン

・キウム 2- 0 KIA(コチョク)

 勝:ヨキッシュ

 敗:ヤン ヒョンジョン

・SK 0- 3 LG(インチョン)

 勝:チョン チャンホン

 敗:ピント

・ハンファ 2- 7 K(テジョン)

 勝:クエバス

 敗:キム ミンウ

・ロッテ 1- 6 サムスン(プサン)

 勝:ペク チョンヒョン

 敗:サンプソン

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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