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助っ人左腕の好投でキウムが連敗を4でストップ 「ツナ缶」捕手が2打点で援護<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
パク・トンウォンとヨキッシュのバッテリー(写真:キウムヒーローズ)

29日の韓国KBOリーグは全5試合がナイトゲームで行われました。

コチョクスカイドームのキウムヒーローズ-KTウィズは5-1でキウムが勝利。連敗を4で止めています。

キウムの先発エリック・ヨキッシュ投手は7回99球を投げて被安打5、三振9つを奪ってKT打線を1点に抑えました。

キウムは3回、ヨキッシュ投手とバッテリーを組んだ、5番パク・トンウォン捕手の内野ゴロの間に1点を先制。さらに相手のエラーで1点を追加しました。この日のパク・トンウォン捕手は7回にも犠牲フライを放ち、計2打点を挙げています。

ヨキッシュ投手はリーグトップタイの4勝目。防御率はリーグ2位の0.90です。

◆「相棒のニックネームは『ツナ缶?』」

ヨキッシュ投手はバッテリーを組むことが多いパク・トンウォン捕手のことを、「チャムチ」と呼びます。「チャムチ」とは韓国語で「まぐろ」のことで、まぐろが原料の「ツナの缶詰」のことも「チャムチ」です。

ヨキッシュ投手は韓国1年目だった昨年、同僚の名前を覚えるのが難しかった時に、ジェイク・ブリガム投手(元楽天)がそう呼んでいるのを聞いて覚えたとのこと。

なぜパク・トンウォン捕手が「ツナ缶」と呼ばれるかというと、韓国でポピュラーなツナ缶に「トンウォン・チャムチ」という商品があるから。ブリガム投手は自宅でそのツナ缶を見るたびに、パク・トンウォン捕手を思い出すそうです。

キャンプのブルペンではヨキッシュ、ブリガム両投手がパク・トンウォン捕手のことを繰り返し、「tuna」ではなく「チャムチ」と声を掛けていました。

◆「トゥサンとSKで2対2のトレード」

トゥサンベアーズとSKワイバーンズはこの日の夜に2対2のトレードを発表。トゥサンからイ・フンリョン捕手とキム・ギョンホ外野手が、SKからはイ・スンジン投手とクォン・ギヨン捕手がそれぞれ移籍します。

SKはイ・ジェウォン捕手が7日のハンファイーグルス戦で、右手親指に死球を受けて骨折。戦列を離れています。そのためSKは経験豊富なイ・フンリョン捕手をトゥサンから補強することでその穴を埋めることにしました。

KBOリーグはどのチームも捕手の人材難に頭を悩ませ、他球団の2、3番手の捕手をトレードで補う傾向にあります。捕手の移籍がとても活発です。

SKは昨季まで2番手だったホ・ドファン捕手が、今年は自身5球団目となるKTでプレー。今回獲得のイ・フンリョン捕手もサムスンライオンズ、トゥサンに次いで、SKが3球団目になります。

<きょうのアン・グォンス(安田権守)>

9回表、4番キム・ジェファン選手に代わって、レフトの守備に入りました。試合はトゥサンがロッテジャイアンツに4-2で勝利しています。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全5試合の結果です。

◇5月29日(金)の結果

・トゥサン 4- 2 ロッテ(チャムシル)

 勝:アルカンタラ

 敗:ノ ギョンウン

・キウム 5- 1 KT(コチョク)

 勝:ヨキッシュ

 敗:キム ミン

・SK 8- 6 ハンファ(インチョン)

 勝:キム テフン

 敗:キム ミンウ

・サムスン 5- 4 NC(テグ)

 勝:ウ ギュミン

 敗:ウォン ジョンヒョン

・KIA 2- 6 LG(クァンジュ)

 勝:チャ ウチャン

 敗:ブルックス

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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