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8番に座る眠れる主砲が8回に値千金の同点弾 KIAが接戦を制す<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
ナ・ジワン(写真:KIAタイガース)

12日の韓国KBOリーグは全5試合がナイトゲームで行われました。

ハンファ生命イーグルスパークで行われたハンファイーグルス-KIAタイガースの一戦はハンファがキム・ミンウ、KIAはアーロン・ブルックスの両先発投手が好投。5回を終わって両チーム得点なく、後半戦に突入します。

ハンファは6回裏に均衡を破って1-0に。ハンファの先発キム・ミンウ投手は7回の先頭打者にヒットを許すまで無安打ピッチングを続けました。

7回のキム・ミンウ投手はヒットと四球の後、5、6、7番にフォークを連投して三者連続の空振り三振に。この回限りでマウンドを降りました。キム・ミンウ投手は7回被安打1、無失点。奪った三振は8つでした。

1点リードを守りたいハンファは8回表の守りで、パク・サンウォン投手を2番手として投入するも、KIAはこの回の先頭打者、8番のナ・ジワン選手がカウント0-1からの2球目、真ん中高めの失投となった直球を逃さず、レフトへソロホームラン。1-1の同点としました。

KIAは9回にもハンファの3番手、抑えのチョン・ウラム投手から6番チャン・ヨンソク選手が犠牲フライを放って2-1とし、勝ち越しに成功。KIAは8、9回の限られたチャンスを生かして、4安打2得点でハンファに勝利しました。KIAは連勝、ハンファは4連敗です。

◆「主砲の復活を期待させる一発」

同点弾を放ったナ・ジワン選手は通算200本塁打を超す、プロ13年目を迎えた34歳の主砲。しかし昨季は飛ばないボール導入の影響もあって打率1割8分6厘、6本塁打と苦しみました。しかしこの日は貴重な一発を放って、今季の復活を期待させました。

<きょうのアン・グォンス(安田権守)>

6回表、ヒットで出塁した1番パク・コンウ選手の代走で出場。そのままライトの守備に入りました。8回表、この回の先頭打者としてロッテの5番手パク・シヨン投手と対戦。カウント3-2からの8球目を見逃し三振でした。試合は11-6でトゥサンがロッテに勝利しています。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全5試合の結果です。

◇5月12日(火)の結果

・LG 9- 5 SK(チャムシル)

 勝:チャ ウチャン

 敗:キンガム

・キウム 3- 2 サムスン(コチョク)

 勝:ヨキッシュ

 敗:ライブリー

・ハンファ 1- 2 KIA(テジョン)

 勝:チョン サンヒョン

 敗:チョン ウラム

・ロッテ 6- 11 トゥサン(プサン)

 勝:アルカンタラ

 敗:チャン ウォンサム

・NC 7- 6 KT(チャンウォン)

 勝:ウォン ジョンヒョン

 敗:リュ ヒウン

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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