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【プレミア12】韓国、キューバに完勝 3戦全勝でスーパーラウンド進出

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
3戦全勝でスーパーラウンド進出を決めた韓国ナイン(写真:ストライク・ゾーン)

プレミア12オープニングラウンド・グループCの3日目(最終日)、韓国はキューバに7-0で勝利。3連勝でグループCを1位通過し、スーパーラウンドに駒を進めた。

韓国の先発は中南米の打者相手に有効とされるアンダースロー投手のパク・チョンフン(SK)。パク・チョンフンはジュリスベル・グラシアル、アルフレド・デスパイネのソフトバンク勢が3、4番に並ぶキューバ打線に対し、5回途中まで4安打無失点と好投。

後をつないだこの2試合で登板のなかったコ・ウソク(LG)、ハ・ジェフン(SK、元ヤクルト)、イ・スンホ(キウム)を含む5投手もピンチらしいピンチを迎えることなく、0点に抑えた。

韓国打線は2回裏、四死球でためた走者をキム・ハソン(キウム)がレフトへのタイムリーで還し、2点を先制。

3回には大会前のプエルトリコとの強化試合初戦以来、4試合無安打の4番パク・ピョンホ(キウム)に待望のヒットが飛び出し、ベンチが活気づくと、パク・ピョンホは5回の次の打席には1死一、二塁で2打席連続のセンター前ヒットを放ち、二塁走者を迎え入れた。

韓国は5回にさらに3点を挙げ、6回にも3番イ・ジョンフ(キウム)のレフトへのタイムリー二塁打で1点を追加し、7-0として試合をものにした。

試合後、不振から脱出したパク・ピョンホは「絶対打ちたくて、たくさん練習してきた。信じて使ってくれた監督に感謝したい」と話した。

会見で質問に答えるパク・ピョンホ(写真:ストライク・ゾーン)
会見で質問に答えるパク・ピョンホ(写真:ストライク・ゾーン)

グループCは韓国が3戦全勝。キューバ、カナダ、オーストラリアは1勝2敗で並んだため、TQB(Team Quality Balance)が最も高かったオーストラリアがスーパーラウンド進出を決めた。

スーパーラウンドにはグループAのメキシコ、アメリカ、グループBの日本、台湾、そして韓国、オーストラリアが進出。6チーム中、アジア・オセアニア地区から4チームが出場することになった。

そのうち、日本を除く台湾、韓国、オーストラリアの3チームはその中で最上位になることで東京オリンピックの出場権を手にできる(日本は開催国のため出場権獲得済み)。

スーパーラウンドではこれまでより格上のチームと対戦する韓国。キューバ戦では1、2、3回に先頭打者が出塁するも、特に作戦を仕掛けることはなかった。

その点についてキム・ギョンムン監督に尋ねると、「試合中、常に打撃コーチと議論する点だ。スーパーラウンドでは優れた投手を打つのは難しいので、バントや作戦を使わなければと思う」と話した。

韓国代表のキム・ギョンムン監督(写真:ストライク・ゾーン)
韓国代表のキム・ギョンムン監督(写真:ストライク・ゾーン)

韓国は11日にアメリカと東京ドームでスーパーラウンド初戦を戦い、12日にZOZOマリンスタジアムで台湾と対戦。15日に再び東京ドームに戻ってメキシコ戦、そして16日に日本と顔を合わせる。上位4チームに入ると17日の3位決定戦、または決勝戦に進出することになる。

◇11月8日(金)の結果

・プレミア12 グループC

 オーストラリア 3- 1 カナダ(コチョク)

 勝:ジョン・ケネディ

 敗:ブランドン・マークランド

 

 韓国 7- 0 キューバ(コチョク)

 勝: イ ヨンハ

 敗: ヨシマル・コウシン

(関連項目)プレミア12 日程と結果 韓国代表選手一覧

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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