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【11日の見どころ】中日-ハンファ/ハ・ジュソク「(高橋)周平がキャプテンなんでしょ?」

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
キャンプで打撃練習を行うハンファの遊撃手ハ・ジュソク(写真:ストライク・ゾーン)

2月1日にスタートした春季キャンプはいよいよ実戦に突入。11日、東京ヤクルト-KIA(浦添)、中日-ハンファ(北谷)、北海道日本ハム-NC(米・スコッツデール)の3試合を皮切りに、今年は日韓での練習試合が1、2軍合わせて23試合予定されている。

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中日と対戦するハンファイーグルスは野手の主力にキム・テギュン(36、元千葉ロッテ)、チョン・グンウ(36)、イ・ヨンギュ(33)ら代表経験のある選手が揃う一方で、彼らを脅かすような若手の不在が課題だ。

そんな中で数少ない20代のレギュラー選手、ショートのハ・ジュソク(24)への期待は大きい。

2017年の臨時コーチ以来、2シーズンぶりにハンファに加わった田辺徳雄打撃コーチ(52、前埼玉西武監督)は、「ハ・ジュソクの去年の成績を見るとよくなかったんだね。持っている能力からしたら3割20本くらい打たないと」と話す。

選手にアドバイスを送る田辺徳雄打撃コーチ(写真:ストライク・ゾーン)
選手にアドバイスを送る田辺徳雄打撃コーチ(写真:ストライク・ゾーン)

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ハ・ジュソクはレギュラーになって3年目の昨季、141試合に出場、打率2割5分4厘、9本塁打、52打点。前年の2割8分5厘から数字を下げた。

「去年はダメだったから気分を変えたかった」とハ・ジュソクは今年から背番号を16から1に変更。新たな気持ちで今季に臨む。

「今年から“シュウヘイ”がキャプテンになったんでしょ?すごいなぁ」

ハ・ジュソクは自らそう切り出した。シュウヘイとは高校時代の2011年、代表選手としてAAAアジア野球選手権で対戦した高橋周平(中日)のことだ。

「ようやくレギュラーになったんですね」

そう言って盟友の活躍を喜んだハ・ジュソク。キャンプでの実戦では高橋に刺激を受けるハ・ジュソクを筆頭に、20代の飛躍が求められている。

一方の投手陣。昨季のハンファはリリーフ陣の活躍もあり10球団中の3位で11年ぶりのポストシーズン進出を果たした。

しかし先発投手の駒は足りず、外国人投手は2人とも新加入の選手と現時点では計算が立たない状況だ。

中日戦での投手起用についてソン・ジンウ投手コーチ(52)は、先発に昨季5勝9敗のキム・ミンウ(23)以下、左のパク・チュホン(19)、サイドスローのソ・ギュン(27)、新人のキム・イファン(18)、チョン・イファン(18)らが登板すると明かした。

キム・ミンウは身長189センチ、体重105キロ。恵まれた体格から140キロ台中盤の直球とチェンジアップ、スライダー、カーブなどを持ち球にする右腕だ。

ソン・ジンウコーチはキャンプでの投手陣のテーマとして「1軍で必要なのは正確なコントロール。パワーやスピードよりも制球力に重点を置いている。それと故障を未然に防ぐこと」と話した。

中日-ハンファは11日の午後1時から中日のキャンプ地・北谷公園野球場で行われる予定だ。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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