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日本代表はイングランド代表、アルゼンチン代表と同組 難敵撃破に必要なものとは。【ラグビー雑記帳】

向風見也ラグビーライター
日本大会で衝撃を与えた日本代表(写真:青木紘二/アフロスポーツ)

 険しい道のりも望むところか。

 2023年のラグビーワールドカップ・フランス大会の1次リーグ組み合わせ抽選会が14日、パリであり、日本代表(世界ランク10位)は猛者揃いのプールDに入った。

 昨秋の日本大会で史上初の8強入りを果たした日本代表が次回戦う4チームのうち、今回、ぶつかるのが決まったのはイングランド代表(同2位)とアルゼンチン代表(同8位)だ。

 今回の抽選会の振り分けに用いられるバンド(世界ランクで1~4位、5~8位、9~12位がそれぞればらける形)の編成では、昨今のパンデミックの状況を鑑み2020年1月当時の世界ランクが参照された。

 したがって日本代表は5~8位にあたるバンド2に入ったが、バンド3に入ったアルゼンチン代表は今年実施のトライネーションズでニュージーランド代表を撃破。日本大会こそ予選プール敗退も、底力がある。

 さらにイングランド代表は、日本大会でニュージーランド代表(同3位)の連覇を2で止めるなどして準優勝。当時も指揮をとったエディー・ジョーンズヘッドコーチは、2015年のイングランド大会で日本代表を率いて歴史的3勝を挙げている。

 2大会連続での決勝トーナメント進出を決めるには、このグループで2位以内に入らなくてはならない。自国以外の舞台でふたつの強豪のうちどちらかひとつに勝ち、3勝以上をマークするのが必須だろう。

 今回の抽選会は、日本代表のチャレンジャーとしての立ち位置を再認識させたと言える。

 加えて注目されるのは、これから決まる試合日程だ。

 前回、開催国だった日本代表は全ての試合を約1週間の間隔で臨めたが、メンバーをあまり入れ替えずに当時世界ランク1位だったアイルランド代表(同5位)、欧州6強の一角であるスコットランド代表(同7位)などを破るなかで主力組は疲弊した。

 それゆえ多くの代表関係者がフランス大会への課題を「選手層」と口を揃えてきた。前々回まで日本代表が中3~4日の過密日程が強いられているのを踏まえれば、来年以降の予選で決まるD組の他の2チーム(オセアニア予選1位、アメリカ予選2位)とのゲームを控え主体でも勝ち切れるだけの「選手層」が求められそうだ。

 2016年秋からジェイミー・ジョセフ体制を発足させた日本代表は、国際リーグのスーパーラグビーへ日本から参戦のサンウルブズを活用して国際経験を積み、スタッフや候補選手同士の信頼関係を築いていた。

 ただしこのサンウルブズは2020年限りでスーパーラグビーから撤退。その処遇は、スーパーラグビーそのものがなくなったいま宙に浮いている。加えてこの年はコロナ禍に伴い予定された代表戦が全て中止され、急遽設置されたオータムネーションズカップへの招待も辞退した。

 来年6月のブリティッシュ&アイリッシュライオンズ戦のほか、現体制の強化に必要な国際舞台をどれだけ確保できるか。

 2019年までの代表チームが掲げた『ONE TEAM』というスローガンの意味を、日本全土が問い直す時期がやって来た。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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