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堀江翔太、ワールドカップ開幕前日に南アフリカ代表戦は「過去のこと」。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
13日、ウェルカムセレモニーでの堀江。(写真:松尾/アフロスポーツ)

 4年前の大一番はもう過去のことだ。居間からちょうど4年前の2015年9月19日は、ラグビーワールドカップイングランド大会で日本代表が南アフリカ代表に勝った日。過去優勝2回の強豪から2つ目の白星を得たため、ファンの脳裏に強く残っている。

 もっとも当時のゲームに副将として出た堀江翔太は、「過去のことなんで」。この日は東京スタジアムで、翌日のゲームに向けたキャプテンズラン(試合前日練習)に参加していた。

 9月20日、東京スタジアム。ラグビーワールドカップ日本大会の初戦で、ロシア代表とぶつかる。共同取材で受けた4年前に関する質問へは、よく知られるエピソードをユーモアたっぷりに紹介した。

 以下、共同取材時の一問一答の一部。

――これまで、怪我によるリハビリが重なった。

「リハビリとかは大変やったんですけど、そこで得たものが大きく。ラグビーができない分、身体づくりに専念できた。ワールドカップに向けて調子も上がってきた。いままでの4年間でやって来たことが出ればいいかなと。僕もトシ的(33歳)に次の4年間がどうなるかわからないので、1戦、1戦、どの試合も(これで)最後という気持ちでやっていきたいです」

――国内でワールドカップがあるのは初めて。

「周りの環境はいつも慣れているところなんで、ご飯、空き時間(の過ごし方)ではすごく楽なところはあるんですけど、何か便利すぎて。海外に行ったら、不便なことが多すぎるから皆で何とかしようと固まる感じがある。ただ、いまは空き時間も周りに何でもあって、『皆でまとまって茶、しよう』というのがなくなる可能性もある。もっと、海外にいる時のようなことはしたいなと」

――3度目の出場となるが。

「日本人の強さ、日本人でもできるということは、(帝京)大学を卒業して海外(ニュージーランド)に行ってから常に思っていること。日本の舞台でも日本人がすごいぞというのを、見せたいです。4年間、準備してきているとは思うので。

 まず、1試合という感じですね。先にも試合はありますが、まずは明日のロシア代表戦しか見てないです」

――あの試合から4年が経ちました。

「南アフリカ代表戦のことはあまり。昔のことなんで、特別なあれはないですけど。…南アフリカ代表戦前のキャプテンズランの時は、(当時のエディー・ジョーンズヘッドコーチに)怒られたなという印象ですね! きょうのキャプテンズランでは怒られずに済んで、皆で頑張っていこうという感じでした!

 4年前のいまごろは怒られていたというイメージがあります。『どんなキャプテンズランしとんねん』ってリーチ(マイケル主将)が言われているのを、隣で慰めてました」

 ホームアドバンテージがありそうな日本大会に際しても、発生しうるデメリットに想像を働かせる。シニアプレーヤーとして、グラウンド内外での存在感は増すばかりだ。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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