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日本代表アマナキ・レレイ・マフィ、タフな合宿での宿題は?【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
春はサンウルブズやウルフパックに入り実戦経験を積んだ。(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

 ワールドカップ日本大会を9月に控えるラグビー日本代表は、6月9日に宮崎で合宿を開始。本格始動4日目となる13日、前回のイングランド大会でも活躍したアマナキ・レレイ・マフィがここまでの感触と今後の課題を語った。

 

 これまで宮崎では、数多くの代表合宿がおこなわれてきた。特にイングランド大会前の長期合宿では、エディー・ジョーンズ前ヘッドコーチのもと1日3部練習が当たり前だった。それにも参加したマフィは、過去の経験を踏まえて「本当に、宮崎は来たくない。昔のあんな、きつい練習は…」と周りを笑わせた。

「でも、皆で一緒に疲れて、楽しい」

 世界で「フィジカルモンスター」と恐れられるナンバーエイトは、今回のキャンプに充実感も覚えていた。

この日の公開練習後のぶら下がり取材へは、日本語で応じた。

 以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――練習はいかがですか。ワールドカップの試合のキックオフ時間を想定し、夜間練習もおこなっているようですが。

「昔のエディージャパンとは、スケジュールが違う。夜(の練習)はいままでやったことがないし、チャレンジです。夜8時半だったら、たぶん誰もがゆっくりしています。そこで、俺らは、働いている。身体がエキサイティングしているから寝られないし、寝てもすぐに起きて。でも、(翌朝の練習に)遅れちゃだめだから何回も起きて、アラームもチェックして…。すごく厳しいです」

――新しい攻撃の形も導入しているような。

「いままでやってきたシェイプのシステムは少し変わります。多分、ワールドカップで使うかも。だから、そこまでは教えないです!」

――宮崎合宿は休息を挟み7月までおこなわれます。マフィさんは、この期間をどう過ごしたいですか。

「1人ひとりにテーマがあります。自分だったら、フィットネス。やっぱり、あまりラグビーをやっていなかったですからね。フィットネスのレベルをアップさせて、間違いなく、ワールドカップで皆を安心させたい」

――本番で予定される4試合。80分フル出場できるように…。

「間違いないです。それは」

 夜間練習がおこなわれるなかでは、トレーナー陣が選手の疲労度やキャンプ中に起こる問題点を洗い出し。全てを本番の糧にしたいとする。

 

 そんななか、昨年に出場停止期間を経験したマフィは、試合で走り切る「フィットネス」を改めて高めたいという。オフの時間は回転ずし店でサーモンを20皿食べたり、デザートにマンゴーを口にしたりしてリラックスする。

 相部屋の選手は、同じトンガにルーツを持つウィリアム・トゥポウ。トゥポウは英語のほうが堪能であることを踏まえ、「わざとトンガ語で話しかけています。それで、向こうも(トンガ語を)練習」とマフィは笑う。いまの日本代表は多国籍軍として、「グローカル」という標語を掲げ一致団結する。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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