脱退決定後初のホームゲームは逆転負け。サンウルブズ陣営は何を語ったか。【ラグビー旬な一問一答】

セミシ・マシレワ(右から2人目)がトライを決め、喜び合う。(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 国際リーグのスーパーラグビーに日本から参戦するサンウルブズは、4月19日に東京・秩父宮ラグビー場で第10節をおこない、2016年度王者のハリケーンズに23―29で惜敗した。

 前半は23―10とリードこそすれ、向こうのジャッカルに苦しみノット・リリース・ザ・ボール(接点で球を手放さない反則)を連発。後半は防御の裏へキックを転がされるなどして失点を重ね、27分頃には敵陣深い位置でのラインアウトを後逸。続く28分に勝ち越された。後半は無得点。

 この一戦はサンウルブズにとって、2020年限りでのリーグ脱退が発表されてから初のホームゲームだった。試合後、トニー・ブラウンヘッドコーチとダン・プライア―ゲームキャプテンが会見した。

 以下、共同会見中の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――かねてからの課題が敗因に繋がった印象。

ブラウン

「勝てずに残念だった。勝つのには十分なチャンスがあったが、後半、自分たちにプレッシャーがかかって、耐えられず、チャンスを活かせなかった」

――ポジティブな要素は。

ブラウン

「どのチームにも勝てるようなパフォーマンスができた。皆さんにも楽しんでもらえたと思います。そこで大事になるのは、プレッシャーに負けないで勝ち切ることでした」

――本来ナンバーエイトのラーボニ・ウォーレンボスアヤコ選手はインサイドセンター(12番)でプレー。その他、スクラムハーフの田中史朗選手、フルバックの山中亮平選手への評価は。

ブラウン

「ボニーは、きょうの試合で12番でもプレーできると証明できた。スキルもあり、今後も12番でのプレーチャンスがある。きっと、あと2か月ほどでジャパンでもプレーする可能性が出てきます(資格を得られる)。ジャパンでも12番ができるかもしれません。フミ(田中)は皆から好かれるキャラクターでチャンピオンと称えられます。山中はこのチャンスをものにして欲しい。スーパーラグビーに出ることは彼の未来にとってもいいことだと思う。このまま、ワールドカップに出てもらえたらと思います」

――安定感が課題。高いレベルでプレーするのがどれだけ大事かがわかったのでは。

プライアー

「高いレベルでプレーするのが大事だが、最後にラインアウトでミス。大事なところでスイッチがオフになった。強い相手にそれをすると簡単に(トライを)取られる。しっかりチャンスをものにしないといけない」

――以前、「この試合でサンザー(スーパーラグビーの統括団体)に除外を後悔させるようにしたい」と話していたが。

ブラウン

「東京では満員でいい試合をした。ハリケーンズを相手にいい試合をして楽しめた。サンザーに言えるのはそのことだけ。前に進むだけです。ハリケーンズ側も『一番ファンが多かったのでは』という印象を受けたとのことです」

プライアー

「ウォームアップでグラウンドに出て行った時からファンがいっぱいいて、エナジーをもらえました。選手たちも楽しみにしていたと思います。試合後は選手たちもファンに感謝をしました。逆にファンの方も、選手に対してもいい雰囲気で接してくれた。こういうところは、ハリケーンズの選手からもよかったと言われました。満員に近いスタンドでやれたのは、どちらにとってもよかった(公式で16805人)」

――プレッシャー下で勝ち切るにはどうすれば。

ブラウン

「もう5年間スーパーラグビーでプレー出来たらいいと思います!(笑顔で) …プレッシャーとは面白いものです。ハリケーンズは2016年にスーパーラグビーで優勝し、プレッシャーへの対応方法をわかっている。我々もプレッシャーのかかった試合を毎週、毎週、毎年、毎年、経験することで改善できると思います。どこにでも勝てるようなプレースタイルを打ち出しています。来週、勝てるように頑張ります。いいチームは勝ちにこだわりますが、本当にいいチームは負けないことにこだわります」

 その「毎年、毎年」の機会が失われたのは悔やまれる。