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ダン・カーター、「新しいモチベーション」を見つけに来日!【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター

 ニュージーランド代表112キャップ(テストマッチ=代表戦への出場数)のダン・カーターが、7月16日、神戸市内のホテルで神戸製鋼の入団会見をおこなった。

 カーターは2003年から2015年までオールブラックスことニュージーランド代表に選ばれ、通算個人得点を世界歴代1位の1598に伸ばし、2005、12、15年には、統括団体のワールドラグビー(2014年11月18日までの名称は国際ラグビー評議会)が選ぶ最優秀選手賞を獲得した。

 身長179センチ、体重94キロのスタンドオフとしてパスやキックの技術、何より大舞台における冷静さを持ち味とし、2015年のワールドカップイングランド大会では、決勝戦の後半29分に40メートル超のドロップゴールを成功。マン・オブ・ザ・マッチに輝いている。

 14日に来日。16日の会見では、福本正幸チームディレクターとともに意気込みを語った。

 以下、会見中の一問一答の一部(編集箇所あり)。

福本チームディレクター

「猛暑のなかお集まりいただき、ありがとうございます。まず先日の豪雨により甚大な被害が出ております。お亡くなりになられた方々に謹んでご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。

 ニュージーランド代表オールブラックスで華々しい活躍をされたダン・カーター選手が本日よりチームに合流し、神戸製鋼のダン・カーターとして活動を開始したので皆様にご報告をさせていただきます。

 私自身、テレビで見ていたスーパースターがまさか神戸の地でプレーしていただけるとは心にも思っておらず、いまも私の隣に座って記者会見をしているのも信じられない気分です。この日を迎えられて感無量でございます。

 ダンに期待するのは、素晴らしいプレーで我々を助けていただくのはもちろん、彼の持っているリーダーシップ、彼の世界一の経験値をチームに落とし込んでいただくことです。彼はこのように素晴らしい選手でありながら、ラグビーに対し真摯に向き合いハードワークし、ファンを大切にするホスピタリティマインドを持っています。そういうことを、我々のチームの皆にも見習ってもらえるようにしたいです。

 ダン・カーターの加入で、神戸製鋼の目指すニュージーランドラグビーがますます進化できる体制が整った。皆さんに、今年の神戸製鋼は強くて面白いと思っていただけるようにしたい。そしてトップリーグで15年ぶりの優勝を目指したいです。

 またダン・カーターは世界的にも注目されている。彼が神戸製鋼でプレーすることで、日本のラグビーが世界からの注目を集められると思います。来年に迫ったワールドカップ日本大会へ、追い風になります。地元の神戸をはじめ、日本のラグビーの機運を盛り上げていきたい。ワールドカップ日本大会の成功に尽力したいと考えております。サッカーのワールドカップは昨日で終了しましたが、これからはラグビーワールドカップについても紙面等で取り上げていただきたく存じます」

カーター

「こんにちは、ダン・カーターです。日本に来ることができて、本当に嬉しいです。よろしくお願いします(以上、日本語で)。

 実は、きょうの記者会見で日本語を話すのは緊張していました。緊張しすぎて、今日の午前練習で集中できなかったくらいです!

 日本にはこれまでオールブラックスの試合やイベントの関係で来ることがあり、特別な場所というイメージでした。フランスでの契約が終わる頃、もうひとつプレーしたい国が日本でした。神戸製鋼に入ることができて、非常にエキサイティングな気持ちで過ごしています。

 2019年にはワールドカップが日本で開催される。こんなにいい場所はない。日本に住んでプレーするのが楽しみですし、今朝も会うのが楽しみだったチームメイトにも会えました。午前練習にも参加できて、エキサイティングな気持ち。新しいモチベーションがあります。学校が始まる時のような気持ちです。

 16シーズン目。これだけラグビーをしていると、新しいモチベーションが必要になってきますが、ここでそれを見つけられたと思います。自分のスキルを見せられたらと思っています。早めにシーズンを迎えたいくらいです。

 神戸には長い歴史がありますが、新しい歴史を作りたいとも思っています。2003年以来優勝していないので、今年、優勝したいと思っています。トップリーグに強いチームがあるので簡単なことではないと思いますが、ハードワークして、優勝したいと思います。

 

 最後になりますが、日本のラグビーに貢献したい。ラグビーは美しいスポーツだと思っています。そのスポーツがさらに成長できるようにしたい。経験を活かし、若い選手にも貢献したいです。日本でワールドカップがあるので、ラグビーの興味が高まるよう、できることをやっていきたいです。ファンの皆様、チームメイト、相手チームの選手に合うのも楽しみです。日本に来て2日しか経っていませんが、日本のおいしい食事はもう、たくさん食べています」

――日本で何年プレーを。

カーター

「若くはありません。まず2シーズン、プレーしたいと思います。その後のことはわかりませんが、決まっていることあります。キャリアは神戸で終えようと思っています。いままで素晴らしいチームでキャリアを積んできましたが、最後に神戸でプレーできることを楽しみにしています。いいプレーをしたい」

――日本の印象。

カーター

「日本のラグビーは、非常に速いペースで試合がなされていると聞いています。シーズンごとに強くなっているとも。フランスでは激しいプレーが多いですが、日本も激しいと聞いています。激しさにプラス、スピードがある日本でプレーできるのが楽しみです。今年は、ファンの皆様が楽しみになるようなプレースタイルでやっていきたいと思っています」

――神戸製鋼に入るまでの経緯、決め手。

カーター

「日本でプレーしたいと思っているなか、いくつかのオファーのなかから神戸に決めました。オールブラックスだったアンドリュー・エリス選手、対戦相手(オーストラリア代表)にいたアダム・アシュリークーパーに話をして、それが決める理由のひとつになりました(2人とも神戸製鋼所属)。それ以外では、ニュージーランドの人のコーチングスタッフからも色々と話を聞いています。優勝できる体制ができていると、自信を持てました。

 神戸のビジョンも好きでした。いままでもカンタベリー(州代表)、クルセイダーズ(スーパーラグビー参戦の強豪クラブ)、オールブラックスと成功したチームにいました。神戸も今年、ただプレーオフに行けばいいというのではなく、優勝したいと思っています。そのビジョンに貢献したいと思っています」

 会見は約45分程度、続き、多角度的な質問が続いた。自身のこれまでのキャリアや日本で活躍するための決意などについては、別項で紹介する。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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