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4月29日に韓国代表戦。日本代表最年長の山田章仁、年齢は「意識してない」。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
ウェールズ代表戦ではインターセプトからトライ。(写真:ロイター/アフロ)

ラグビー日本代表は4月29日、東京・秩父宮ラグビー場で韓国代表とのアジア・ラグビーチャンピオンシップ第2戦目をおこなう。人気選手の1人である山田章仁が、今季初めてのテストマッチ(国際真剣勝負)に先発で挑む。今度の若手中心のメンバーにあっては最年長となるが、年齢に関する意識は少ないという。

身長182センチ、体重88キロの31歳。小倉高校、慶應義塾大学、ホンダ、現所属先のパナソニックと、渡り歩いてきたチームでエースとして活躍してきた。

日本代表としては17キャップ(テストマッチ出場数宇)を持ち、3勝を挙げたワールドカップイングランド大会のサモア代表戦(2015年10月3日/ミルトンキーンズ・スタジアムmk)では、タックラーの前で身体を回転させる「忍者トライ」でスタンドを沸かせた。今回のチームでは、唯一のワールドカップ出場経験者である。

以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――久しぶりの試合。

「嬉しいですね。はい」

――今回はチーム最年長。

「あまり意識はしていないですけど、僕にとっては今年一発目の試合。いい試合をしたいと思います」

――唯一のワールドカップ経験者ですが。

「それからもう2年も経ちましたし、僕も出たのか出ていないのかわからないくらいで! 夢のような経験でしたし、いい経験はいい経験として記憶していますけど。経験してきたことのいい面は、伝えていきたいですね」

――ワールドカップ、記憶をとどめるためにはもう1度…。

「もちろん。あと2回。なんであと2回と決めたのかはわからないですけど。年齢は、関係ないんじゃないですか。まだまだやれるという思いはあるので、しっかりとやっていきたい。大会をあと1つ、2つ、という風には、考えてないってことですね」

――今回のキャプテンである24歳の流大選手は、グラウンド内外での山田選手のコミュニケーションを心強く思っています。サポートしたいという気持ちは。

「いえ、普通にやってるだけです。…積極的にこっちから輪に入っていきたいな、とは思っているので、そう心掛けながらやっています」

――ご自身の出ていない22日の初戦では、タックルに課題が出ました。

「ウイングの位置から、しっかりとディフェンスシステムを引っ張っていきたい」

――ボールを持つ意識より、全体に目配りをしているような。

「このチームは、役割が大事。自分の役割のところで100パーセントの仕事をするのを集中して…と」

――トライを取るよりも、ということか。

「いや、僕の仕事はトライを取りに行くことなんですけど、それ以外にもそれと同じくらいに(他の)仕事がある。自分の仕事に集中して…。しっかりとコミュニケーションを取れるようにしてきたので、話しながらやっていきます」

防御の談話は、システムの破たんを防ぐことで個々のタックルをしやすくさせたいという思いの表れ。「役割」とは、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチのもと定められた攻撃陣形での「11番(山田の先発する位置)」の職務を指している。

20代の頃から、「チームのやりたい戦術とかは、すぐにわかる方」と話してきた31歳は、年齢不詳の経験者としてチームを引き締める。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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