サンウルブズ山田章仁、復帰戦へ意気込み。フォースにはもう「特別な感情は…」。【ラグビー旬な一問一答】
古巣との対戦について、山田章仁が開幕前とは異なる心境を明かした。
国際リーグのスーパーラグビーへ日本から初参戦するサンウルブズは5月7日、東京・秩父宮ラグビー場でフォースとの第11節をおこなう。4月23日には秩父宮での第9節で、ジャガーズを相手に36-28と歴史的な初白星を奪取。1週間の休みを挟んで、2連勝を狙う。
怪我から3試合ぶりに先発へ復帰する山田は、昨季、フォースに加入も出番なし。開幕前こそ「(見返したい気持ちは)余裕であります」と発言していたが、いまは「特別な感情はない」と話している。
昨秋のワールドカップイングランド大会でも日本代表として3勝を挙げた身長182センチ、体重88キロの30歳。初の本格挑戦となったスーパーラグビーでもここまでは6試合に出場して5トライを挙げるなど、持ち前のランニングスキルと位置取りの良さでファンを沸かせている。
以下、都内のチーム練習に合流した3日の一問一答の一部(編集箇所あり。※以外は全て当方質問)。
――久しぶりにサンウルブズでの練習でした。
「皆、集中していて。嬉しいです」
――今週は古巣との試合です。
「いや、でも…。試合前になると、他の試合と変わらず。特別な感情とかはないですけどね」
――開幕前は見返したい思いも明かしていましたが。
「多少はありましたけど、いまこうなってみたら、そんな話にもならないです。何ででしょうね? あまり、周りのことも気にならなくなってますけど」
――ジャガーズ戦の初勝利。
「いつもは逆転されるところをしのいで勝っていた。チームの勢いも借りて、次、個人的にもチーム的にもいいプレーがしたいですね」
――出られなかった悔しさは。
「それはもう、怪我はタイミングなので。出た試合はいいプレーをしたいなと思いますね」
――合流から週末まで、短い準備期間で本番を見据えます。
「それまでのシーズン中、皆と過ごした時間はゼロじゃないので。コミュニケーションは十分に取れている。ちょっと最後、ボールもらうところとかのタイミングだけは話し合ってできたらなと思います」
――怪我の箇所は(※)。
「左足のモモ裏です。ストマーズ戦(4月8日の第7節。ケープタウン・DHLニューランドスタジアムでストマーズに19-46で敗戦)で、です」
――怪我をした瞬間、復帰までに時間がかかりそうだと思いましたか。
「逆ですね。そんなにかからないと思いましたけど、大事を取って、ある程度、時間をもらいながら」
――帰りの飛行機の一区間、エコノミーの3列シートに座っていたそうで。両サイドはロックの真壁伸弥、ティモシー・ボンド選手。
「あぁ、ありましたね。(お互いに)めちゃくちゃ狭かったです。これも、回復が遅れた理由のひとつです! ほかの区間は、ビジネスでした」
――フォースについて(※)。
「キャプテンのマット・ホジソン選手(フランカー)はワークレートが高い。皆、能力が高いんで、しっかりいいプレーをしたい」
――南アフリカのチームとオーストラリアのチームとの違い(※)。
「どうでしょうね。南アフリカのチームはオーソドックスに当たって、キックして…というチームが多い。(オーストラリアの)フォースもどちらかというと、そっちかなと思ってます」
――離脱期間中は(※)。
「けがの回復に専念していました。僕も去年も経験しましたけど、シーズンを通してメンバー外という選手もいて、あの4月23日の勝利があった。皆、サポートし合えているかなと思います。この勢いに乗って、個人としてもチームとしてもいいプレーがしたいですね」
――フォースへ「特別な感情」がわかないのは、サンウルブズへの愛着が強まっているからではないですか。
「かもしれないですね。いまはここでしかやっていないから、いまのメンバーとの時間を大切にしたいですね」