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レベルズ戦の予習に? サンウルブズ、チーターズ戦後の記者会見ほぼ全文。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
堀江はランナーとしても光る。タックラーの目の前で身体を反転させ、トライを決めた。(写真:Haruhiko Otsuka/アフロ)

世界最高クラスの国際リーグ戦、スーパーラグビーに日本から初参戦しているサンウルブズは、3月19日、東京は秩父宮ラグビー場でレベルズとの第4節で歴史的初白星を狙う。

遡って12日、シンガポール・ナショナルスタジアムではチーターズと対戦した。最大18点リードを奪うも、31-32で逆転負けした。試合がなかった第2節をはさみ、開幕2連敗となった。試合後はマーク・ハメットヘッドコーチ、堀江翔太キャプテン、3トライを挙げた山田章仁が会見に出席。敗戦を受けての談話と次戦への意気込みを語っている。

以下、ハメットヘッドコーチの一問一答。

――前半に4トライを挙げるも、後半にトライを挙げられなかった。原因は疲れか、経験不足か、準備不足か。

「今回はチーターズがいい試合をした。この結果は、チーターズの努力の甲斐があってのもの。リザーブにフォワードが6枚いて、彼らがゲインラインを切ってきた。我々としては、ディフェンス、タックル、ジャッカルを改めて検証しないといけない。こういう展開の時、コーチ陣が観るのはそこです」

――次戦に向け、収穫と課題は。

「前半、セットピースが機能していた。相手ボールの時もプレッシャーをかけられていた。その点は、前節より大きく成長した点です(ライオンズとの開幕節では序盤に押し込まれた)。4トライを取れたことにも満足しています。トライの取り方もいい形でした。ディフェンスに修正点があることは先ほどの質問の際も答えましたが、自陣ゴール前では非常に勇敢に守っていた。ブレイクダウンでのクリーンアウトの時も、身体を張れていた。

移動や環境の変化も課題でしたが、そこも対応できた。けれども結果は負けてしまい、新しい歴史を作るチャンスを逃してしまった。次に向けて、やるべきことを修正して行いたいと思います」

――後半、2つのペナルティーゴールを外し、それが僅差での負けに繋がっています。

「確かにそれも影響はありました。ただ、それよりもタックルやクリーンアウト、ラインアウトのミスを修正したい」

――シンガポールはサンウルブズにとっては「準ホーム」の位置づけ。とはいえ、日本と距離があります。長期移動を経ての試合を終えて感じたことは。

「場所がどこであろうが、我々はチャレンジしなければならない状況です。シンガポールでの試合は、相手にとっても長旅(経て迎えたもの)だったはず。その意味では、不利ではありません。我々がともに過ごす140日のうち、80日以上の遠征があります。これも大きなチャレンジです。ただそれは、端からわかっていたことです。新しいチームが結束力を高める機会と、ポジティブに捉えます」

以下、堀江の一問一答。

――(当方質問)ハーフタイムはどう過ごしたか。

「そのまま継続して、しっかりコミュニケーションを取っていこうと話していました」

――(当方質問)この試合でもっとも悔やまれる点は。

「ちょっと後半の入りが良くなくて…。早めに修正できればよかったと思います。ボールがスリッピーになっていたので、もっとシェイプの立ち位置を(落球をしにくいよう間隔を狭めるなど)変えたらよかったかな、と」

――(当方質問)前半優勢だったスクラムでは、後半、劣勢に追い込まれました。

「人(相手のメンバー)が変わって、組み方が変わった。シンプルに相手が強かったというところもありますし」

以下、山田の一問一答。

――3トライを決めた気持ちは。

「連続攻撃の最後にボールを置けたのでほっとしています」

――かねて「サンウルブズを世界に認めさせる」と話していました。きょうの結果は、それを叶えるものでしたか。

「まだ勝っていないので、勝ちを皆さんにお届けしたいと思います」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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