サイクロン「メクヌ」史上最強勢力でオマーン南部を直撃

25日 サイクロン・メクヌの赤外画像 (提供:NOAA)

近年、異例続きのアラビア海のサイクロンシーズンですが、現在もまた前代未聞の出来事が発生しています。

サイクロン・メクヌがまもなく(日本時間26日朝)オマーン第二の都市サラーラ周辺に上陸をする見込みです。上陸直前の勢力は、サイクロンの階級で上から2番目に強い「Extremely Severe Cyclonic Storm」で、この規模で同地域にサイクロンが上陸したことは、観測開始以来、一度も例がないといいます。

サイクロン・メクヌの実況

メクヌは23日(水)に、世界遺産の島として知られるソコトラ島に大雨や強風をもたらしました。現在40人以上が行方不明となっていると伝えられています。

メクヌはその後も勢力を増し、上陸直前の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルで、サイクロンのカテゴリーは上から2つ目に強い「Extremely Severe Cyclonic Storm」です。

どれほど珍しい?

Gulf Newsによると、オマーンに上陸したサイクロンは、1996年までの100年間でたったの17個で、そのほとんどが弱いものだったといいます。

かつてオマーン南部に上陸したサイクロンの中で最強といわれているのが、1959年に発生した最大風速42メートルのサイクロンでした。つまり風速50メートルのメクヌは、オマーン南部における史上最強のサイクロンということになります。

予想される雨量

予想される降水量は200ミリ、場所によっては400ミリ超です。オマーン南部の年間降水量は100ミリ前後ですから、数年分の量に匹敵する大雨がたった2、3日のうちに降ってしまうことになります。

低地に山地,、災害に弱い地形

サラーラの街と、背後にあるカラ山(提供:NASA)
サラーラの街と、背後にあるカラ山(提供:NASA)

サラーラ一帯は、災害に脆弱な地形をしています。

というのも、サラーラは海抜が13メートルと低いため、大波が来たらすぐ洪水が発生しかねないのです。今回予想される波高は12メートル、さらに高潮の影響も加味すると、かなり広範に浸水が起きる可能性があります。

またサラーラの街の背後にカラ山地という山脈が連なっています。しかもこれらの山にはほとんど木々が生えていません。すなわち、大雨が降ると山の表面の土砂が一気に流れ出し、そのまま平地の住宅地に押し寄せてしまうのです。

住民の方々がすでに安全場所を確保しているどうか、ただただ心配でなりません。