コロナ禍で外食が減り、自宅で食事を食べる機会が増えました。毎日の食事づくりが大変でついつい加工食品を頼りがち、という人も多いのではないでしょうか。

外出自粛の運動不足も重なって体重が増えてしまった人も多いと思います。

ですが、その体重増加、もしかしたら、運動不足だけが原因ではないかもしれません。

ダイエットをするときに気を付けたい食品の加工度について見てみたいと思います。

■ウルトラプロセスフードってなに?

実は、加工度の高い食品は、肥満と関連があるという報告が複数報告されています。食品の加工度を、最小限の加工のもの(植物性や動物性の食品のこと。野菜、果物、魚、肉、卵など)、耐久性を増やすためのもの(主に調味料)、塩漬けや砂糖漬けなど素材が特定できるもの(チーズや、ハム、シロップ漬けの果物、かまぼこ、ハム、豆腐など)、よりおいしく簡便にいつでもどこでも食べられるもの、の4つに分けて評価し、肥満や疾病との関連を調べたものです。

最も加工度の高い「よりおいしく簡便にいつでもどこでも食べられるもの」をウルトラプロセスフード(ultra-processed foods:UPF)といい、市販のピザやホットドッグ、チキンナゲット、フライドポテト、市販の甘い菓子やスナック菓子などが含まれます。日本人を対象とした研究では、この他に市販の弁当、インスタント味噌汁、炭酸飲料、菓子パンなどが含まれています。ウルトラプロセスフードの定義は、さまざまな材料、砂糖や油、添加物が含まれ工業的に製造されたもの、とされています。

写真:CavanImages/イメージマート

■加工度の高い食品は肥満になりやすい?

これまでの研究では、最も加工度の高い食品、つまりウルトラプロセスフードを多く利用している人は、エネルギーや脂質、飽和脂肪酸、ナトリウムの摂取量が多く、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維の摂取量が少ないという結果が示されています。また、肥満やメタボリックシンドロームになるリスクが高いという結果も示されています。

日本人を対象にした研究(※)でもウルトラプロセスフードの利用が多い人は、そうではない人と比べてBMIが高く、肥満のリスクが高い結果となっており、これは摂取エネルギーを調整した場合でも同様の結果が示されています。

加工度が高いということは、簡便においしくするための工夫をした結果、脂質や添加物を使うことにつながり、本来の食品が含まれる量が減ってしまっているという状態とも言えるでしょう。ヒトは、野菜や果物、肉や魚、卵、穀物といった加工度の低い食品が持つ栄養素を使って生きているわけですから、エネルギーはあるけれども栄養素量が少ないウルトラプロセスフードの利用が多ければ、肥満になりやすいということは、感覚的には納得できることだと思います。日本人を対象にした、食品の加工度と肥満などとの関連に関する研究は、まだ数が少ない状態ですので、これからの研究が期待されるところです。

写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート

■ダイエットのためにも、簡単料理を

食べ過ぎないように気を付けているのになかなか痩せない。。。そんな時は、食事の中で加工度の高い食品の割合が高くなっていないか、見直してみるとよいでしょう。

とはいえ、料理は大変だし、簡単手軽にすぐ食べたい!という時もありますよね。

そんな時は、できるだけ手間をかけずに食べられるものを選ぶようにしましょう。野菜は、切っただけで食べられるトマトやきゅうりや、レンジ加熱だけで食べられるブロッコリー、グリルで焼くだけで美味しいきのこ、魚は刺身や焼き魚、肉の場合も焼いてお気に入りのソースやスパイスソルトをかけて食べる、など。

これから暖かくなって薄着になる季節、ダイエットのためにも手間をかけない、簡単料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

※小岩井馨・他(2021)市町村国保の特定検診受診者におけるultra-procced foodsの利用と栄養素等摂取状況および肥満度の関連 日本公衆衛生雑誌第68巻第2号