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藤井聡太挑戦者「苦しい局面の方が多かった」永瀬拓矢王座「判断がよくわからなかった」王座戦第2局終了

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太挑戦者「(角換わりの将棋となり)序盤は右玉にしてみたんですけど。やっぱり、そうですね。その陣形をまとめるのに苦労したところが多かったかなと思います」

藤井「(61手目)▲4八角から(65手目)▲9五歩と端を攻められて、その手順が思っていた以上に厳しくて。夕食休憩のあたりははっきり、苦しくしてしまったかなと思っていました。そのあと、粘って、難しくなったところもあったと思うんですが。ただ、ちょっと、そうですね。またそのあともまた苦しくなった局面もあったと思うので。やっぱり全体通して、苦しい局面の方が多かったのかなと感じています。最後ちょっと、寄せにいく手順がわからなくて。(相入玉模様になり)少し点数でという感じに、方針に切り替えたんですけど。(194手目△6八角成と)6八の金を取って、おそらく、駒が足りていそうかなとは思っていました。(これで1勝1敗のタイ)改めて三番勝負という形になるので、また気持ちを切り替えて第3局に臨みたいと思います」

永瀬拓矢王座「優勢は意識はあまりしてなかったんですけど。▲4八角のところは打開自体はできているのかなという感じがしたんですけど。ただちょっとこちらも全体的に苦労してる順が多いので。判断がよくわからなかったです」

永瀬「(121手目、▲4一金に代えて▲4四馬ならば有望ではないかと検討陣からは言われていた)ああ、△3三金がわからなかったんですけど。(第3局に向けて)せいいっぱいがんばりたいと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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