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佐藤天彦九段、決めるか? 藤井聡太竜王、望みつなぐか? 12月19日、棋王戦挑戦者決定二番勝負第1局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 12月19日。第48期棋王戦コナミグループ杯・挑戦者決定二番勝負第1局、佐藤天彦九段(34歳)-藤井聡太竜王(20歳)戦がおこなわれます。

 渡辺明棋王(38歳)への挑戦権を争うトーナメントも、いよいよ最終段階を迎えました。

 佐藤九段は2015年度以来2度目、藤井竜王は初の棋王挑戦を目指します。

 佐藤九段と藤井竜王は準決勝で対戦し、佐藤九段が勝っています。

 勝者組を勝ち上がった佐藤九段は2局のうちで1勝をあげれば挑戦権を獲得できます。

 一方、敗者復活戦を勝ち抜いた藤井竜王は2連勝が必要となります。

 両者の過去の対戦成績は藤井3勝、佐藤1勝です。

 両者はNHK杯3回戦、A級順位戦と、重要なところでも当たっています。

 佐藤九段の今年度成績は13勝10敗(勝率0.565)です。

 藤井竜王の今年度成績は30勝7敗(勝率0.811)です。

 藤井竜王は今年度、叡王、棋聖、王位、竜王を防衛。ここから王将を防衛し、棋王を獲得すると、史上2人目の六冠を達成します。

 今からちょうど28年前の1994年12月9日。羽生善治現九段が史上初の六冠同時制覇を達成しました。

 
 

 羽生九段はこのとき24歳。現在20歳の藤井竜王が今年度中に六冠となれば、こちらもまた史上最年少記録の更新となります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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