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「1組優勝でいい位置からスタートはできたんですけど、結局、藤井二冠を抜かないと」永瀬拓矢王座コメント

松本博文将棋ライター
(記事中のが造作制:筆者)

永瀬拓矢王座「(後手番で相掛かりの将棋となり)序盤で準備がない形になってしまったので、よくなかったのかな、と思います。(36手目)△8八歩に代えて△8六歩しかなかった・・・うーん、本譜の▲7四角成△同歩▲6四飛車△7五角で(51手目)▲5八金の局面が眺めてて確かににわるいのはわかったんですけど、それを理解できてなかったので△8八歩としてしまったんですけど。ただその局面の形勢のよしあしをその段階から判断するのはちょっとできなかったので。そこが判断できれば△8六歩という手になったのかなあ、と思います。(今期竜王戦は)1組優勝でいい位置からスタートはできたんですけど、結局、藤井二冠を抜かないと、というところはありますので。あまりアドバンテージがあるという状態ではないという感じはしていました。本局を含めて、最後の▲6四飛車の局面などの深い読みの部分も含めて差をつけられてしまった印象がありますので、それを補っていきたいなと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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