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「攻め合いに行って自玉の遠さをいかすことができた」藤井聡太二冠(19)王将戦二次予選終局後コメント

松本博文将棋ライター

藤井聡太二冠「(相掛かりで)序盤はこちらの一歩得が活きる展開にできるかどうかだったんですけど。△4五歩(▲同歩)から△1三角で積極的に動いてこられて、それに対してどう対応するか、難しかったという気がします。△5二金から△4三金(右)と組み合いになっても一局なのかな、と思っていたんですけど。動いてこられたときに手が広いのかなと思いました。▲9七角と出ると△9五歩突かれて忙しくなる意味があるので、すぐに角を出ていくのか難しいとは思ってました。切り合いに行って攻め合う展開になれば角をさばいたのが活きてくるのかなと思いました。ただ、こちらが△4六歩で押さえ込まれてしまってちょっと攻め駒が少ない形だったので、少ない攻め駒で攻めていけるかどうか、常にきわどいというふうに思っていました。▲4三歩成が間に合う展開になればというふうに思ってました。中盤の小競り合いのようなところが非常に難しかったですけど。本譜は一応、攻め合いに行って自玉の遠さをいかすことができたかなと思います」

石田直裕五段「相掛かりも角換わりも矢倉も全部指されるので、どれが来るかわからなかったですけど。(相掛かりは)想定の一つではありました。力戦形というか、構想が問われる将棋で。後手番ですけど、積極的にいこうと攻めていった感じですかね。組み合う展開もあるとは思ったんですけど、先手がけっこう、指せばいい形になっていく気がしたので、動けるなら動いてみたいなと思ったんですけど。玉が薄いので、ちょっと無理気味というか、どうなのかわからなかったですね。中盤はけっこう、お互いに手が広い局面が続くので、難しいのかな、と思ったんですけど。(▲6四角と)角を切って▲4三歩成でいいタイミングで踏み込まれてしまったかなあ、という感じですかね。その前にもうちょっとうまい手というか、我慢する手が必要だったかもしれません」

藤井二冠「稲葉八段とは直近の(B級1組)順位戦の対局でもこちらが敗れてしまっているので、やはり非常に手強い相手かなという印象があります。順位戦とは持ち時間が異なるので、思い切って指していければと思います」

(持ち時間は、B級1組順位戦は6時間、王将戦二次予選は3時間)

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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