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スキなし豊島将之竜王(31)王位戦リーグ紅組4勝1敗でプレーオフ以上確定

松本博文将棋ライター

 5月7日。東京・将棋会館において、お~いお茶杯第62期王位戦・挑戦者決定リーグ紅組最終5回戦▲豊島将之竜王(31歳)-△片上大輔七段(39歳)戦がおこなわれました。

 優勝を争う豊島竜王は、勝てばプレーオフ以上が確定します。

 今期初めてリーグ入りをはたした片上七段は、すでにリーグ陥落が決まっています。

 10時、豊島竜王先手で対局開始。振り飛車党の片上七段は角交換向かい飛車を採用しました。

 片上七段が端9筋を突き越したのに対して、豊島竜王は銀冠に組んだあと、その端から逆襲します。片上七段が中段に打った角は相手の銀と交換になり、豊島竜王が駒得に。豊島竜王が次第に優位を確立していきました。

 最後は片上玉が端9筋の上部に吊り上げられ、受けなしに。片上七段が投了し、97手で豊島竜王の勝ちとなりました。

 リーグ成績はこれで豊島竜王4勝1敗、片上七段0勝5敗。豊島竜王はプレーオフ以上が確定しました。

 他の3勝1敗勢、木村一基九段と澤田真吾七段の対局はまだ続いています。両者は勝てばプレーオフ進出。両者ともに敗れると、豊島竜王の紅組優勝が決まります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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