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永世竜王・羽生善治九段(50)今期本戦出場目指し丸山忠久九段(50)と4月1日対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 4月1日。東京・将棋会館において第34期竜王戦1組出場者決定戦・羽生善治九段(50歳)-丸山忠久九段戦がおこなわれます。

 羽生-丸山戦といえば、前期挑戦者決定戦三番勝負のカードです。

 羽生九段は竜王位通算7期。永世竜王の資格も持つレジェンドです。

(※注記:「永世竜王」という表記を見て「永瀬拓矢王座はまだ竜王になったことがないのではないか?」と勘違いされた読者の方がおられました。念のため記しておくと「永世竜王」と「永瀬竜王」は違います。永世竜王とは竜王位連続5期、または通算7期を達成した棋士に与えられる称号で、現時点では渡辺明名人、羽生九段の2人が永世竜王資格者です)

 そして羽生九段は前期七番勝負の挑戦者でもありました。

 丸山九段は2011年、12年、16年と3度、七番勝負に登場。いずれも渡辺明竜王(当時)に挑戦しています。

 今期1組ランキング戦では2回戦において、羽生九段は永瀬拓矢王座、丸山九段は稲葉陽八段に敗れました。

 羽生九段と丸山九段は4位決定戦から本戦出場を目指します。

 現在、本戦進出が決まっているのは2組決勝に進出した藤井聡太二冠と八代弥七段の2人です。

 1組4位は藤井二冠、八代七段とは反対側の山になります。

 羽生九段と丸山九段は過去に60回対戦し、羽生40勝、丸山20勝という数字が残されています。

 2020年度成績は、羽生九段は25勝21敗。

 最後は5連勝でした。羽生九段はフルシーズン参戦の35年間、ただの1度も負け越しはありません。

 現在、王位戦リーグでは二十代の若手を3連破し、挑戦権獲得に前進中です。

 丸山九段は2020年度は20勝20敗の指し分け。最後は強敵の佐藤天彦九段に叡王戦予選で勝っています。

 3月27日。第4回ABEMAトーナメント、ドラフト会議の模様が放映されました。

 羽生九段はチームリーダーとして、丸山九段はチーム広瀬のメンバーとして出場します。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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