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山崎隆之八段(39)A級昇級に向け走るか? 松尾歩八段(40)ストッパーとなるか? B級1組11回戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 1月14日。東京、大阪の将棋会館においてB級1組11回戦がおこなわれます。

 全6局、どれも好カードです。その中でまず注目されるのは大阪で指される▲山崎隆之八段(8勝1敗)-△松尾歩八段(4勝5敗)戦でしょう。

 山崎八段は現在A級昇級争いのトップ。前節では永瀬拓矢王座との大一番を制しました。

 松尾八段は、まずは残留を目指しての戦いです。

 山崎八段、松尾八段は早くから将来のA級候補として名をあげ続けられてきました。

 年齢は松尾八段が1歳上。四段に昇段したのは山崎八段が1年早く、山崎17歳、松尾19歳の時でした。

 若手棋士の登竜門である新人王戦では、山崎八段は2000年、2004年、松尾八段は2001年に優勝を飾っています。

 両者は順位戦ではB級1組まで順調に昇級。しかし現在に至るまで、そこにとどまり続けています。B級1組在籍期間は、山崎八段は13期目、松尾八段は12期目となります。

 山崎八段と松尾八段の過去の対戦成績は山崎11勝、松尾11勝とまったくの五分です。

 山崎八段がB1卒業に近づくのか。それとも松尾八段がストップをかけるのか。熱い一番です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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