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永瀬拓矢叡王、豊島将之挑戦者ともに2勝2敗(2持将棋1千日手)で8月10日、叡王戦七番勝負第7局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 8月10日。東京・将棋会館において第5期叡王戦七番勝負第7局・永瀬拓矢叡王(27歳)-豊島将之竜王・名人(30歳)戦がおこなわれます。

 持ち時間は各6時間(チェスクロック使用)。対局開始は10時。先後は改めて振り駒によって決められます。

 第6局は豊島挑戦者が勝ちました。

 ここまでの星取りは両者ともに2勝2敗(2持将棋1千日手)。持将棋は1局として数えられるため、ここまで6局が終わったことになります。先に4勝をあげた方が「七番勝負」を制するため、本局は第7局ながら「最終局」とはなりません。

 第8局と第9局の概要も発表されました。

 将棋連盟のページを見ると、異例のルールが事細かに設定されています。要するにこの先、どれだけ持将棋、千日手が生じたとしても、9月21日には「指し直し」を続けて「七番勝負」の決着をつけるという趣旨のようです。

 豊島名人は7日・8日、名人戦第5局を戦いました。

 わずか中1日をおいて、同じ将棋会館で今度は叡王戦第7局を戦うことになります。

 一方の永瀬叡王は8日、AbemaTVトーナメント準決勝に出場。

 チーム永瀬(永瀬叡王・王座、藤井聡太棋聖、増田康宏六段)は決勝進出を決めました。

 王座戦では久保利明九段が挑戦権を獲得し、五番勝負の日程が発表されました。

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 永瀬叡王・王座は、9月3日、神奈川県秦野市鶴巻温泉「元湯 陣屋」で王座戦第1局を戦います。そして6日には同じ陣屋で、叡王戦第8局を戦うことが確定しています。

 ハードスケジュールの永瀬、豊島両者。休む間もなく、重要な対局が続いていきます。叡王戦第7局では、どんな将棋が見られるでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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