Yahoo!ニュース

竜王戦本戦出場をかけ久保利明九段(44)と稲葉陽八段(31)が対戦 5月8日、竜王戦1組3位決定戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 5月8日。大阪・関西将棋会館において竜王戦1組3位決定戦、久保利明九段(44歳)-稲葉陽八段(31歳)戦がおこなわれます。

 勝者は決勝トーナメント(本戦)に進出します。

画像

 本戦進出回数は久保九段は11回、稲葉八段は5回と多数です。ただし両者ともにまだ、七番勝負進出の経験はありません。

 両者のこれまでの対戦成績は久保3勝、稲葉5勝。竜王戦では初めての対戦となります。

 久保九段は豊島将之竜王(名人)を相手に、公式戦では15勝16敗。関西のトップクラス同士としてよく当たり、そして成績は拮抗しています。

 久保九段は最近放映されたAbemaTVトーナメント(非公式戦)において、豊島竜王を相手に三番勝負で2勝1敗。華麗な勝利をあげていました。

 稲葉八段は幼少時から豊島竜王としのぎを削り合ってきた中です。昨年の1組4位決定戦では豊島勝ちで、その後は竜王挑戦権獲得、竜王位奪取へとつながりました。公式戦での対戦成績は稲葉八段から見て8勝10敗とやはり拮抗しています。

 久保九段、稲葉八段、どちらが七番勝負に進んでも、豊島竜王の強敵となることでしょう。

 7日におこなわれた1組ランキング戦決勝では羽生善治九段が佐藤和俊七段に勝って優勝を決めています。

 4位を目指す戦いである永瀬拓矢叡王(関東所属)-山崎隆之八段(関西所属)戦は7日におこなわれる予定でしたが、緊急事態宣言延長にともない、対局が再延期されています。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

松本博文の最近の記事