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藤井聡太七段(17)棋聖戦ベスト4をかけて強敵・菅井竜也八段(27)と対戦 3月31日、年度最終対局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 3月31日。大阪・関西将棋会館において第91期ヒューリック杯棋聖戦・決勝トーナメント2回戦(準々決勝)菅井竜也八段(27歳)-藤井聡太七段(17歳)戦がおこなわれます。

 1回戦で菅井八段は行方尚史九段、藤井七段は斎藤慎太郎八段に勝って2回戦に進んでいます。

 菅井-藤井戦の勝者はベスト4に進出。挑戦権獲得まであと2勝と迫るとともに、来期シード権を獲得します。

 両者のこれまでの対戦成績は菅井八段2勝の後、藤井七段2勝。

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 昨年は竜王戦4組決勝で対戦し、藤井七段勝ち。今年は3組決勝でも当たる可能性がありましたが、昨日おこなわれた準決勝で、菅井八段は杉本昌隆八段に敗れています。

 今年1月におこなわれた朝日杯本戦1回戦、菅井八段-藤井七段戦では、藤井七段が勝っています。

 周囲の期待する史上最年少でのタイトル挑戦を藤井七段が実現するとすれば、この棋聖戦が最後の機会となります。

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 藤井七段の今年度成績は52勝12敗(未放映のテレビ棋戦対局の勝敗も含む)。勝率は最後の菅井八段戦に勝てば0.815、負ければ0.800となります。いずれにしても、勝率ランキング1位、および8割以上は確定しています。

 菅井八段の今年度成績は30勝15敗(勝率0.667=12位)。27日には王位戦リーグ白組、阿部健治郎七段戦の対局があります。王位戦リーグでの菅井-藤井戦は来年度の対局となります。そちらもまた、大きな一番となりそうです。

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将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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