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将棋YouTuber折田翔吾さん(30)1月27日、棋士編入試験第3局で山本博志四段(23)と対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 1月27日。東京・将棋会館において棋士編入試験五番勝負第3局▲山本博志四段-△折田翔吾アマ戦がおこなわれます。対局開始は10時。持ち時間は各3時間。終局は夕方頃の見込みです。

 大阪在住の折田さんは、東京に遠征しての対局となります。

三段リーグ最終局以来の対戦

 折田さんの五番勝負の現在の成績は1勝1敗。前回の出口若武四段戦はかなり痛い敗戦でした。

 元奨励会員の折田さんは2015年度後期の三段リーグを最後とし、2016年3月、26歳の年齢制限を前にして退会を余儀なくされました。

 折田三段(当時)は勝っても負けても退会は同じという最終日、後に四段に昇段した2人の三段に連勝しています。

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 最初の1人は昇級圏内にいた佐々木大地三段(当時20歳)。佐々木三段はその1敗が響いて、上位2人の枠には入れず、3位の次点に。次点2回でフリークラス入りという権利を行使して棋士となり、そのために順位戦に入るのは少し遅れています。

 そして折田三段が奨励会生活の最後の最後で勝ったのは、山本博志三段(当時19歳)でした。

 山本三段は2018年前期の三段リーグを勝ち抜き、2018年10月に四段に昇段しています。

 折田さん、山本四段の対局は、それ以来のこととなります。

 山本四段のデビュー以来の通算成績は21勝18敗(勝率0.538)。三間飛車のスペシャリストとして知られています。

 山本四段は三間飛車で臨むのか。それはまだわかりません。山本四段はTwitter上で簡潔に意気込みを語っています。

【追記】山本四段は今回の対局を前に、noteを始めたそうです。

 続く第4局。折田さんが対戦するのは、これから棋王戦五番勝負で渡辺明棋王に挑戦する本田奎新五段です。

 相次いで現れる強力なストッパーを打ち破り、折田さんは棋士となることができるでしょうか?

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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