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連珠名人戦五番勝負、第4局開始

松本博文将棋ライター
連珠界のレジェンド、中村茂名人

 いま、連珠が熱い――。名人位通算27期を誇り、連珠界のレジェンドと称される中村茂名人(58)に、 難関のA級リーグを全勝で制した中山智晴八段(26)が挑む第55期連珠名人戦五番勝負が、大きな注目を集めている。第1局は満局(引き分け)。続く第2局、第3局は中山八段が連勝した。レジェンドが逆転防衛を果たすのか。それとも若き挑戦者が、初の名人位を奪取するのか。

 第4局は12月23日午前10時、東京都練馬区の向山庭園で始まった。

 連珠は一般的に、「競技五目並べ」とも説明される。序盤から、一手の重みが大きく、すぐに激しい戦いになることも多い。日本が発祥だが、ルールがシンプルで覚えやすく、世界各地で愛好者が存在する競技だ。近年はロシア、エストニア、中国などからも、世界チャンピオンが誕生している。中村名人は元世界チャンピオンで、現在も世界ランキング1位に君臨している。

 そのレジェンドに初挑戦するのが、若き中山八段である。インターネットで連珠に出会い、ネット対局で実力をつけた新世代のホープだ。

「ここまで挑戦者が2勝1分と大きくリードしています。このように追い込まれたことは、中村名人もほとんど経験がないでしょう。中村名人がどういう戦略を取るのかが注目です」(関係者談)

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(対局場の向山庭園)

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(中村茂名人)

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(外は冬晴れ)

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(両対局者が席に着く)

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(挑戦者、中山智晴八段)

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(中山八段は引き分けでも名人奪取)

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(中村名人は防衛のため、2連勝が必要)

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(中村名人の仮先)

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(中山八段は銀月を提示)

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(考える中村名人)

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(盤側で見つめる関係者)

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(持ち時間は各3時間30分。終局は夕方の見通し)

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(頭に手をやる中村名人)

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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