アマゾン純利益3.2倍 売上高再び1000億ドル超え、EVとプラグインハイブリッド車が世界で4割増加
筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース2本をダイジェストで
[1]アマゾン純利益3.2倍、4四半期連続最高益 売上高再び1000億ドル超え
米アマゾン・ドット・コムは4月29日、2021年1〜3月期の決算を発表した。売上高は前年同期比44%増の1085億1800万ドル(約11兆8000億円)。前四半期に続き1000億ドルを超えた。純利益は同3.2倍の81億700万ドル(約8800億円)で、4四半期連続の過去最高益となった。
直営のネット通販事業の売上高が同44%増の529億100万ドル、出店者からの手数料および物流サービス収入が同64%増の237億900万ドル。一方で「ホールフーズ・マーケット」などの実店舗の売上高は同16%減少し、39億2000万ドルとなった。
また、クラウドサービス「AWS」の売上高は同32%増の135億300万ドル。AWSの営業利益は41億6300万ドルで、全営業利益に占める比率が47%だった。
ネット広告事業がほとんどを占める「その他事業」の売上高が同77%増の69億500万ドルと、大幅に伸びた。
期間を定めない従業員の数は同51%増の127万1000人。前四半期から2万7000人減少したものの、20年7〜9月期以来100万人超で推移している。
アマゾンは21年4~6月期の売上高が前年同期比24~30%増の1100億~1160億ドルとなる見通しを示した。新型コロナ対策として約15億ドルの費用が発生するとしている。営業利益は45億~80億ドルを見込んでいる。
[2]電気自動車とプラグインハイブリッド車、世界で4割増加
2020年に世界で登録された電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)は合計で約300万台となり、前年から41%増えた。国際エネルギー機関(IEA)が4月29日に公表した。一方、新型コロナの影響で経済が低迷する中、世界の自動車市場は20年に16%縮小した。
EVとPHVは21年に入っても勢いが止まらず、同1〜3月期の販売台数は1年前の2.4倍になった。けん引したのは、気候変動対策を強化したりEVへの補助金を拡充したりしている欧州と中国。20年の欧州における登録台数は前年から2倍以上の約140万台になり、初めて中国の台数を上回った。中国は同9%増の120万台だった。
消費者が20年にEVとPHVの購入に使った金額は1200億米ドル(約13兆500億円)。前年から50%増えた。このうち各政府による補助金の合計額は140億米ドル。購入金額に占める補助金比率は5連続で縮小しているという。
IEAによると、EVとPHVは過去10年間で急速に増え、20年までに世界で計1000万台以上が登録された。このペースで推移すれば30年までに1億4500万台になると予測。ただし各国政府が環境・エネルギー対策を強化すれば2億3000万台まで増えると指摘している。