再びの「緊急事態宣言」 私たちはどう鉄道を利用すればいいのか?

通勤電車の「密」はなるべくなら避けたい。(写真:kawamura_lucy/イメージマート)

 昨年の終わりころから、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらなくなり、政府は1月7日、1都3県に対し「緊急事態宣言」を発し、テレワークの推奨や夜間外出の自粛を要請した。

 前回の「緊急事態宣言」ほどではないにせよ、多くの企業では在宅勤務などが行われることになる。いっぽう、そんな中でも鉄道に乗って通勤しなければならない人も当然いる。

 それぞれ、どうすべきなのか?

定期券の払い戻しは各社の案内をよく見て

 定期券で通勤している人は多い。一方で在宅勤務となったことにより、定期券が不要な人が多く出ることが考えられる。このため、関東圏を例に挙げると、東急電鉄・小田急電鉄・京王電鉄・西武鉄道・東武鉄道・京成電鉄では、すでに払い戻しの案内を行っている。各社共通のところを示すと、1月7日までに購入し、緊急事態宣言措置期間を有効期間に含む定期券である。

 払い戻しの方法についてはふつうの定期券と同様である一方で、特例措置として1月7日までの利用、もしくは最終利用日までの利用を申し出日として払い戻すとなっている。細かいところは会社によって異なる。

 使用開始前の定期券は手数料だけで、複数ヶ月の定期券は月単位で、1ヶ月定期だけど有効期間開始7日以内は経過日数により異なる。

 このあたりは普通の払い戻しと同じだが、1月7日までの利用をもとにしているという特例措置が今回の払い戻しのポイントとなっている。

 また新幹線や特急の運転中止による払い戻しは手数料が無料である。いっぽう、ほかの列車に変更する場合はネット予約なら自ら変更するか、紙のきっぷなら窓口に問い合わせる必要がある。

 いずれにせよ、各事業者のホームページや、駅の案内などで示されているため、そのとおりにするのがいい。

勤め先に行かなければならない人は?

 新型コロナウイルスの感染拡大状況は前回の「緊急事態宣言」とは比べ物にならないとはいうものの、今回の「緊急事態宣言」では出勤を必要とする人は前回よりも多そうだ。前回は経済活動にまで支障をきたすほどになり、それゆえに宣言終了後に状況を見て「GoToキャンペーン」などを行い、かえって感染を引き起こして現在の状況にいたったほどだ。

 そういう状況が背景にあるため、社会の諸活動を止めようとはせず、そんな中で感染拡大を食い止めようとするという方針が、政府の中にある。

 ゆえに、エッセンシャルワーカーでなくても出勤しなくてはならない、という人が大勢出てくる。

 幸いなことに、テレワーク可能な人たちが出勤しないため、列車には若干の余裕がある。どう電車に乗るべきか。

 まずは、時間をずらすことだ。もっとも混んでいる時間帯から、少し早い時間もしくは遅い時間帯の電車に乗る。とくに朝は、どの時間帯が混んでいるか決まっているので、その時間は避ける。フレックスタイム制や裁量労働制が採用されている職場の人なら、その制度を有効活用して、少し空いている列車に乗ろうとする。

 次に、列車種別をずらす。多くの人は、急行や特急などの停車駅の少ない種別の列車に乗りたがる。そういう列車は、混雑している。しかし、快速や各駅停車などの停車駅の多い種別の列車は、比較的混雑していない。そのような列車に乗り、人と人との接触を避ける。

 そして、乗る車両をずらす。京王電鉄や小田急電鉄の新宿駅のような頭端式ホームの駅へ向かう列車では、先頭近くの車両に多くの人が集まりやすい。また、多くの利用客のある駅での階段近くの車両にも、人が多く乗っている。

ラッシュアワーの混雑は避けたい。
ラッシュアワーの混雑は避けたい。写真:西村尚己/アフロ

 そういう車両を避け、ホームで多少歩くことになっても、空いていそうな車両を選ぶ。

 もちろん乗車時にはマスクをすることが大事だ。

 このあたりに気をつければ、混雑の中での感染を防ぐことが比較的しやすいといえる。

 また、比較的空いている、着席保証型の通勤ライナーやJRの通勤向けグリーン車、私鉄やJRにある通勤向け特急列車も積極的に利用したい。

 テレワークが可能な人は定期券を払い戻して積極的にテレワークを行い、どうしても通勤しなければならない人に空間を譲る。空間には余裕を持たせるように通勤する人は乗車する。そうやって「緊急事態宣言」を乗り越えていくというのが、私たち鉄道利用者ができることである。