大きな注目を集める相鉄・JR直通線 さっそく乗車してみた

相鉄・JR直通線に投入される12000系(筆者撮影)

 相鉄悲願の都心直通――ついになしとげることができた。筆者もさまざまな媒体で、相鉄・JR直通線のことは書いてきた。それゆえ、今回の開業はうれしい。

 さっそく12月3日に乗車し、直通線を体感してみた。

海老名からは12000系

海老名駅(筆者撮影)
海老名駅(筆者撮影)

 相鉄海老名駅のホームの先頭には、多くの人が集まっていた。相鉄・JR直通線の列車を待つためだ。先頭ということは、写真を撮るということである。

 14時23分発の特急新宿行は、相鉄の車両12000系だ。この車両へのまなざしが熱い。「ヨコハマネイビーブルー」の鮮やかさ、相鉄の「デザインブランドアッププロジェクト」の象徴であり、今回の相鉄・JR直通線の開業にあたり、強い意気込みを示しているものである。

 JRはE233系7000番台を使用し、こちらはこれまでの埼京線の車両と変わらない。

 ドアが開くと、複数名の人が運転席の後ろに陣取る。いわゆる「かぶりつき」だ。一方で運転席後ろのカーテンは閉まる。筆者も1号車に乗り、車内のようすを見ることにする。

 列車は定刻通りに発車。かしわ台車両センターの脇を通過し、ここで行われた12000系の発表会や、開業日発表のセレモニーを思い出す。12000系はE233系ベースの車両であるものの、内外装の質感が段違いにいいという印象を受けていた。

 確かにそのとおりだった。実際に営業運転の車両に乗ってみると、内装が与える印象が落ち着いており、感じがいい。

 大和でも多くの乗車があった。ここからは「特急」という列車種別にふさわしいスピードになっていく。住宅街の中を12000系は駆け抜け、このあたりの通勤利用者が直通線を選ぶのか、それとも横浜経由を選ぶのか、気になってきた。

 二俣川では4番線に。3番線の各駅停車横浜行に接続する。一方で、西谷での快速との接続のほうが速いとの案内。この駅では多数乗車。ここで運転席のカーテンが開き、多くの人が集まる。

 西谷では再び運転席のカーテンが閉じる。ここから新線だ。さらに多くの人が乗る。快速に乗り継ぐために降りる人もいる。

新規開業の直通線へ

 西谷からは新線へ。ここからは各駅停車と案内がある。地下トンネルでも、スマートフォンの電波はつながる。

 羽沢横浜国大。相鉄とJRの境界駅だ。ここでJRの乗務員と交代する。この駅でも多くの人が列車を待っており、また多くの人が降りてゆく。

 車内の案内もJR式の案内に変わる。ここから「埼京線」と表示され、列車種別も「特急」から「普通」に変わる。

 次の武蔵小杉までは、15分かかる。トンネルを抜けるとJR貨物の横浜羽沢駅が見える。この駅は、相鉄・JR直通線の開業と同日に着発線荷役の駅となった。

 しかし、再度トンネルへ。ここからは長い。東海道貨物線を使用しており、横浜市営地下鉄ブルーラインや東急東横線と交差しているという。だが地下にいると、そんなことはわからない。なおスマートフォンの電波はつながっている。

 地下区間が長いな、と思っていると、鶴見近くでようやく地上へ。鶴見の前を通過し、ここからは品鶴線へ。武蔵小杉までは複々線となっており、旅客線を走る横須賀線・湘南新宿ラインとは別に貨物線を走る。このあたりは工業地帯である。

 新鶴見信号場を経由し、上下線の間隔が相当離れることになった。この信号場は貨物の信号場であり、相当に大きな施設だ。

埼京線の列車として

 15時03分に武蔵小杉着。横浜方面逗子行の案内もある。こちらの接続も考慮されているのだ。ここからはカーテンが開く。

 このあたりからは、普通に新宿へ向かう列車として機能し始めている。多摩川を渡り、東京都に入る。駅間距離が長いのでスピードが出ている。東京都に入っても、車内のモニターでは相鉄関連の案内が出て、「神奈川新聞ニュース」が報じられる。

 西大井をすぎてりんかい線が合流、大崎へ。新木場行が接続している。

 ここからは完全に埼京線の列車だ。しかし12000系を使用していることからか、車内では相鉄・JR直通線について話をしている人もおり、新規路線への注目も大きいようだ。

 渋谷では埼京線快速川越行への接続案内。新宿では同一ホームでの接続ができないとのこと。このあたりもしっかりしている。

 15時25分ちょうどに新宿着。2番線に到着、きっちり時間通りにドアが開いた。

 開業したてのころだから、まだまだ鉄道ファンなどの乗車も多い。しかし、すでに一般の利用者がこの直通線を使用するようになっており、多くの利用者がいた。

 とくに相鉄線内では、都心に直結する貴重な路線として、二俣川や西谷から多くの乗客がいるということで、新ルートの利便性が高いことが証明されている。

 今回の相鉄・JR直通線は、そういう意味では相鉄の悲願というだけではなく、相鉄沿線住民の悲願だったともいえるわけだ。

 今後は、本数の増加などの利便性向上を期待したい。