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ヘンリー王子が来年にも結婚か、英紙報道

木村正人在英国際ジャーナリスト

「パーティー王子」の愛称で親しまれている英国のヘンリー王子(29)=王位継承順3位=がガールフレンドのクレシダ・ボナスさん(24)と早ければ結婚すると、英日曜紙サンデー・テレグラフ(電子版)が友人の話として伝えた。

クレシダさんの家系はエドワード7世(1841~1910年)の直系。アンドルー王子の次女ユージェニー王女の紹介で2人は知り合い、2012年7月から交際している。クレシダさんはロンドンの音楽・ダンス学校を卒業したばかり。

同年8月、米ラスベガスでヘンリー王子が全裸写真を盗撮され、世界中のメディアや英大衆紙サンに掲載された際、クレシダさんは親友に「ああ恥ずかしい。これでハリー(ヘンリー王子の愛称)とはおしまいよ」とつぶやいたと報じられた。

そのあと、ヘンリー王子は4カ月にわたってイスラム原理主義武装勢力タリバンとの戦闘が続くアフガニスタンに派遣されたが、その間、ヘンリー王子はこまめにクレシダさんに電話をかけ、愛を育んだのだという。

陽気なカリスマと女の子を見ればすぐに鼻の下を伸ばしてしまう憎めない性格から世界中で人気があるヘンリー王子だが、ガールフレンドの身になってみれば、たまったものではない。

ヘンリー王子は04~10年、ジンバブエ国籍を持つチェルシー・デイビーさんと交際していたが、破局。ヘンリー王子は11年、「シングル」宣言していた。

母親の故ダイアナ元皇太子妃が愛に恵まれなかったことから、ヘンリー王子の家族志向は相当なものらしい。惚れると一途になる性格で、「結婚しよう。そして子供をつくろう」と一直線にクレシダさんを口説いたらしい。

チェルシーさんと交際していた時は、どうしても男友だちとの付き合いを優先させ、結局、チェルシーさんの信頼を勝ち取ることができなかったヘンリー王子だが、30歳を前に落ち着いてきた。

ヘンリー王子の結婚願望にさらに拍車をかけたのがこの夏、兄のウィリアム王子とキャサリン妃が第1子のジョージ王子をもうけたこと。

クレシダさんはキャサリン妃と同じように、伝統でがんじがらめの英王室に嫁ぐことに不安を隠せなかったが、ヘンリー王子の真摯な求愛に結婚の覚悟を決めたと報じられている。

この週末、英連邦加盟国オーストラリアを初訪問したヘンリー王子は熱烈な歓迎を受けた。オーストラリアの元首は今でも英国のエリザベス女王だが、オーストラリアでは君主制を廃止して大統領制に移行しようという声が少なくない。

オーストラリアのアボット新首相は熱心な君主制維持派で、ヘンリー王子に「残念なことにオーストラリア国民のすべてが君主制維持派というわけではありません。しかし、今日ではみんなが君主制維持派のように感じています」と語りかけた。

英紙報道が本当でヘンリー王子とクレシダさんが来年ゴールインすれば、英王室人気がさらに上昇するのは間違いなさそうだ。

(おわり)

在英国際ジャーナリスト

在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

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