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なでしこジャパンが挑む北朝鮮“チーム事情”…監督はアジア勢初のW杯8強GKの息子?#専門家のまとめ

金明昱スポーツライター
女子北朝鮮代表のリ・ユイル監督。国内では優秀な指導者として一目置かれているという(写真:ロイター/アフロ)

サッカーのパリ五輪出場をかけた最終予選、なでしこジャパン対朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)代表の第1戦が24日(日本時間、午後10時4分)、サウジアラビアのジッダで開催される。昨年の杭州アジア大会の決勝戦で日本と戦っているが、チーム事情はほとんど知られていない。どんなチームなのか?

▼昨年12月15日に発表した最新のFIFAランキングで日本は8位、北朝鮮は9位。両国は過去に24回対戦し、7勝5分12敗

▼北朝鮮選手メンバー紹介。杭州アジア大会決勝の日本戦でゴールを決め、大会12得点をマークしたFWキム・キョンヨンもメンバー入り

〈パリ五輪アジア最終予選〉朝鮮代表選手紹介(朝鮮新報)
GKコーチには長らく男子北朝鮮代表GKを務め、2010年南アフリカW杯出場時のメンバーだったキム・ミョンギルもいる。

▼女子選手は男子代表と基本、同じトレーニングメニューをこなしているという。フィジカル、球際の強さは世界トップクラス。

▼女子北朝鮮代表のリ・ユイル監督は「平壌で、家族や友達の前で試合ができないのは残念だが、決定を受け入れている。気候はどちらにとっても同じ。気にしていない」と話す。

 実は女子北朝鮮代表のリ・ユイル監督とは2017年冬に平壌国際サッカー学校の取材時に一度、会ったことがある。インタビュー時に感じたのは、サッカーに詳しく柔軟な対応と的確な回答から、「こんな指導者が北朝鮮にいるのか」と不思議に感じたものだった。

 のちに1966年イングランドW杯でアジア勢初のベスト8入りした伝説の北朝鮮代表チームのGKリ・チャンミョン氏の息子と聞いて納得した。世界を知る父の下でサッカー指導を受けてきたことが想像できたし、杭州アジア大会での会見の言葉も過去の国内指導者たちとは明らかに雰囲気が違っていた。

 また、リ監督は国内女子1部リーグで、2021~22シーズンの優勝チーム「ネゴヒャン女子蹴球団」の監督で、2022年は最優秀監督にも選ばれている。そんな指導者の下で強化を図っていた北朝鮮女子代表。日本との大一番で勝利し、パリ五輪出場を勝ち取ることができるか。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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