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米国に入国できない姜正浩がドミニカ冬季リーグ参戦で調整中

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
ドミニカ冬季リーグ参戦が決まった姜正浩選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 米国政府からビザ発給が認められず、すでに今シーズン中のチーム合流が絶望視されている姜正浩選手に対し、パイレーツが10月下旬からシーズンが開幕するドミニカ冬季リーグに派遣する方向で調整しているという。

 第一報を報じたのは、ドミニカの地元メディア『Grandes en les Deportes』。すでにチームもサンチアゴを拠点とする『アギラス』に決め、交渉を続けている。この報道を受け地元メディアがパイレーツのニール・ハンティントンGMに確認したところ、事実関係を認めている。

 パイレーツにとって姜選手のドミニカ冬季リーグ派遣は、ある意味理想的といえる。ドミニカにはパイレーツもアカデミーを開設しており、姜選手がトレーニングできる施設も整っている。また冬季リーグ参戦中もチーム関係者が同選手を常にモニタリングできるので、プレー状況を逐一上に報告できる体制が整っているからだ。

 まだパイレーツは姜選手のビザ発給の見通しが立っていない状況だが、その一方で同選手とは2019年まで契約を結んでいる。来シーズンからの合流を目指す上でも、今シーズンはまったく試合に出場できない状態が続いている姜選手に何とか出場機会を与えることで、しっかり単調管理をしていきたい方針のようだ。

 姜選手は昨年12月に自身3度目となる飲酒運転で逮捕され、今年3月に懲役8ヶ月、執行猶予2年の判決を受けていた。米国政府は外国で有罪判決を受けた人物に対しビザ発給を認めておらず、今もチームに合流できないまま韓国内に足止め状態が続いている。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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