アジア最終予選の抽選会がマレーシアのクアラルンプールで行われ、イランと同じポット1だった日本はB組に入った。

対戦相手はオーストラリア、サウジアラビア、中国、オマーン 、ベトナムの5つで、上位2カ国がストレートでカタールW杯の出場権を獲得し、3位はプレーオフに回る。

結論から言うと、望ましい組分けではない。理由はイラク 、シリアと言う中立地開催が確定的な2カ国を引けなかったこと。そして森保ジャパンにとってあまり相性の良くないサウジアラビアをポット3で引いたことだ。

さらに言えばポット6のベトナムは今、アジアで最も勢いのある成長国であり、2019年のアジアカップでは堂安律のPKで辛くも1−0の勝利を飾ったが、カウンターから何度もピンチを迎えるなど、セントラル開催でもタフな相手だった。

中国もエウケソン、アランなどACLでJリーグ勢を苦しめてきた外国人選手から5人が中国国籍を取得。二次予選の序盤戦に躓いてリッピ前監督が辞任したものの、中国代表のレジェンドである李鉄監督が立て直し、最終予選に滑り込んだ。レアル・ソシエダのウー・レイも加えた攻撃陣はアジア屈指だ。

ポット5のオマーンとシリアはチーム力が接近しているが、未だ政情不安が続くシリアはイラクと同様に自国でホーム開催できなため、近隣の中東国か、場合によってはマレーシアなど東南アジアが会場になる可能性もある。オマーンとのアウェーは”ザックジャパン”で経験している選手も多いが、勝点3が確実に計算できる試合環境は期待できない。

そうは言っても最終予選に簡単な組み分けなど存在しない。仮にA組を引いてもUAEのアウェーは”ハリルジャパン”で経験した通り間違いなく厳しいし、日韓戦を含めてタフな試合が続くことは間違いないので、今回の結果をどう見るかも考えようだろう。

手元調べで日程を当てはめてみた。

9月2日:日本―オマーン

9月7日:中国ー日本

10月7日:サウジ―日本

10月12日:日本―オーストラリア

11月11日:ベトナム―日本

11月16日:オマーンー日本

1月27日:日本ー中国

2月1日:日本―サウジ

3月24日:オーストラリア―日本

3月29日:日本―ベトナム

こう見ると、年内に行われる6試合のうち4試合がアウェーゲームとなる。特に第3節に最も過酷な”完全アウェー”が予想されるサウジアラビ戦が待ち受ける。欧州組が大半を占めるようになった日本代表にとって、9月にいきなり日本、中国で試合が行われるが、日本の選手たちは長距離移動に強くなってきており、アウェーの中国戦も含めて何とか2連勝、最悪でも1勝1分でサウジアラビアとのアウェーゲームに臨みたい。

メリットとしては欧州組の選手たちは直接サウジアラビアに入れるので、そこから試合後にチャーター便で日本に移動して中4日のオーストラリア戦となれば、ここまで移動のロスが少なくて済む。ただし、オーストラリアも状況は似ており、オマーンとのアウェーゲームを戦った後に来日となるので、彼らも欧州組がほとんどであることを考えると、移動面のアドバンテージはほぼ無い。

11月にはベトナム、オマーンとのアウェー2連戦になるが、9月・10月の雨期を避けられることは多少なりともありがたい。11月はベトナムの中では比較的、気温も湿度も低くなる。簡単ではないが、日程面では最も厳しいアウェーの環境を避けられたと言える。オマーンも暑い時期を避けられる意味では同じだが、サウジアラビア、オーストラリアとの連戦後のシリーズになるので、ある種の中だるみは禁物だ。

来年に行われるのは4試合。1月開催というのは本来イレギュラーだが、ホームゲーム2連戦なので、うまく勝点6を取れればこのタイミングで突破に大きく近づく可能性が高い。予選は第一に抜けることが大事だが、この段階には五輪世代のさらなる組み込みなど、本大会に向けてさらにレベルアップしていることが望まれる。

そして3月には第二の大山と言えるアウェーのオーストラリア戦、そしてラストのホームでのベトナム戦が待つ。極論を言えば、最終節のベトナム戦で突破を決めればOKなのだが、最終戦を待たずにオーストラリア戦で突破が決まる状況を作れていたら理想だ。

何れにしても大目標はアジアを突破することではなく世界でベスト8以上になることだが、次回から規模が拡大される前の最後のタフな予選になるかもかもしれない中で、良い意味でヒリヒリする感覚も味わいながら無事に突破してもらいたい。