国民1人あたり3万円、子供一人10万円給付の61.6%の駆け込み『 #マイナンバーカード 』対策!
KNNポール神田です。
【追記:2021年11月11日】残念ながら、現在この選挙公約は改悪されつつある。
『公明党公約「マイナポイント3万円付与案」は最大2万円に減額』『10万円給付対象、夫婦と子2人世帯で年収960万円未満』
政府与党の『現金給付』の選挙公約が実施される方向で動いている。
昨年の政府の『特別定額給付金』の10万円の一律給付を想起させる政策だ。
当然、『郵送』による申請よりも『マイナポータル』からのオンライン申請のほうがスムーズのように思えるが、実際にログインする為には『マイナンバーカード』の実物と、事前登録をした『利用者証明用電子証明書』の数字4桁のパスコードが必要だ。また、このパスコードは手書きで事前に自治体に申請したものとなる。しかも、3回間違えると完全に失効となり、自治体で新たに申請しなおさなければならない。
1度ハネられたら、2回目はさらに慎重に確認する必要がある。3回目はトライする前に頭をクールにしてからでなければならない。筆者は3回間違えてしまいパスコードを失効してしまい、再度、自治体に出向いて手書きでパスコードを申請したことがある。…なんのためのデジタル化なんだろう?と首をかしげる。顔認証、指紋認証、メールやSMSなど多要素認証方法はいくらでもある。そう、『マイナンバーカード』の発行業務だけでも、地方自治体は悲鳴をあげていた。
■日本で最大61.6%(7,749万人)がマイナンバーカードを申請する?
現在、マイナンバーカードの普及率は国民の『38.4%』(2021年10月01日)となっている。日本国民1億2,580万人の4,830万人に値する。
あくまでも日本全体の平均であり、マイナンバーカード交付率ナンバー1は宮崎県で49.8 % 、ワーストは沖縄県で30.3%と20ポイント近く開きがある。
今回、マイナンバーを元に3万円のポイントを給付するという。残りの『平均61.6%』の国民は『マイナンバーカード』を保有していないので、この3万円分のポイントが給付されないこととなる。
総務省
https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/
マイナンバーダッシュボード
https://mynumbercard.code4japan.org/
現在、事業展開中の2021年12月まで延長中の2万円をチャージ・消費すれば上限5,000円(ポイント還元率25%)の『マイナポイント』が付与されるというキャンペーンとは意味がまったくちがう。
マイナンバーカードを保有して申請すれば、一律3万円が給付されるからだ。
■『マイナンバー』と『マイナンバーカード』のちがい
国民全員、『マイナンバー』の番号は付与されているが、それは12桁の番号の通知のみ。その番号と本人確認、4桁の『暗証番号』などでスマートフォンやスキャナーで読み取れる『ICカード』化されているのが、『マイナンバーカード』だ。これを保有していることにより、保険証との紐付け(2021絵年10月01日より)や、マイナポイントの付与や各種オンライン申請などに便利と謳われている。
マイナンバーカードのメリットは、いろいろあるが、デメリットはどうだろうか?
■マイナンバーカード提出が義務づけられる金融機関の口座
銀行では、預金口座と個人番号(マイナンバー)とを紐付けて管理する義務が課せられております。
『預金』は任意ですが、『投資信託』や『債権』『証券口座』などは必須となっている。
つまり、金融口座と税金関連などの情報がすべて『マイナンバーカード』と紐付けされるのだ。これはこれで気持ちが悪い…。
■マイナンバーカードでわかる自分にガサ入れしている人たち
一律3万円をばらまいてでも、マイナンバーカードをここまでして普及させようとするとよけいに、警戒する人もいるだろう。
しかし、『マイナンバーカード』では、自分にガサ入れしている人の情報も、こちら側からもチェックでき、わかるので、これは非常に便利な機能とも言える…。『やりとり履歴』でわかるのだ。
『マイナポータル』にログインし、 https://myna.go.jp/
メインメニュー>やりとり履歴>提供要求状況の確認
で請求する。
筆者のマイナンバーカードの元には年金事務所が何度もガサ入れをしていることがわかった。これは筆者が、年金申請の相談手続きをとっているからだろう。
そう、これは自分にガサ入れしている相手の動きが読めるというのもマイナンバーカードのメリットのひとつでもある。
エストニアの『e-Redidency』を参考にした良い事例のひとつだ。
どこの誰が自分の個人情報に興味を持っているのかが、開示されているのは紐付けされて、監視されるのではなく、自らが管理ができるというメリットである。
■ワクチン摂取するしないの選択と一緒のマイナンバーカード申請
すでに、宮崎県では2人に1人にまで普及しているマイナンバーカード。一人あたり、3万円を配布してまで、取らせようとしている。
ワクチン接種と同様に、今後どうなるかわからないワクチンを摂取するかしないかは自分で決めたいという人もいるだろう。しかし、マイナンバーカードを取得しない人やワクチン接種しない人の自由は、トレードオフとしての不自由も同時に課せられてそうともいえそうだ。
筆者は、基本的に合理的な意思決定できる方向であれば、できるかぎり、不自由をなくしたいと考えている。それらの便益を享受しながらも、間違った方向へは常に異議を唱えていきたいと感じている。あくまでもマイナンバーカード取得の選択肢は、あなたにあり、あなたの自由である。
マイナンバーカードの申請方法