KNNポール神田です。

『マイナンバー』事業の不祥事は延々に終わりそうにない。なぜ?こんなにも不祥事ばかりが続くのか?しかも不祥事が起きるたびに、なぜか国が費用を目一杯に負担している。システム障害を起こす企業に発注しているのは誰なのか? なぜ?システム障害を発生させた企業に責任をとらせないのか? 

そもそも、どんな仕様で発注しているのだろうか?

■30億3,000万円ものシステム障害追加負担費用

□地方公共団体情報システム機構(J―LIS)発注のマイナンバー事業で、2015~20年に少なくとも9件のシステム障害が発生し、再発防止のためのシステム増強などで計約30億3000万円の追加負担が生じていたことが機構への取材で分かった。国が全額支出した。うち8件は、IT大手5社が1者応札で設計・開発した中核システムで起きていた。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/103621

■マイナンバーのシステム障害に対して責任追及はないのか?

□機構は「マイナンバー事業は事故を起こせない」などとシステムの安定稼働を理由に、中核システムに携わった5社と、その後の関連事業で随意契約を繰り返している。トラブルの続発により、業者選定の妥当性が問われそうだ。

□中核システムの設計・開発は、

NTTコミュニケーションズ

日立製作所

NEC

NTTデータ

富士通

が約69億円で14年に受注した。マイナンバー制度が始まる直前の15年12月に最初の障害が発覚し、制度が始まった16年1月以降も相次いだ。17年2月の1件を除くと、いずれも中核システムで起きた。

□トラブル解消の費用は5社などが負担したものの、再発防止策の11件、計約30億3000万円は機構の負担で追加発注。うち10件をNTTコミュニケーションズが受注(共同受注を含む)するなど、トラブルを起こした業者に依存する状況が浮き彫りになった。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/103621

■30億円ものシステム障害での追加発注を受けた NTTコミュニケーションズは絶好調!

NTTコミュニケーションズの決算公告をみてみると…絶好調じゃないか!

出典:NTTコミュニケーションズ2020年度決算公告より
出典:NTTコミュニケーションズ2020年度決算公告より

https://www.ntt.com/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/press-releases/pdf/2021/0512_2.pdf

2020年度で営業利益は1380億円繰越利益剰余金は3,322億円だ。

通常、システム障害や中核となった開発企業は重要なペナルティがあって当然だ。しかも国民の税金での受発注だ。

■『地方公共団体情報システム機構(J-LIS)』への出向が受注条件だったのか?

東京新聞によると、

マイナンバー事業、社員出向企業が契約額の83%を受注 総額1140億円だという。

□総務省所管でマイナンバー事業の中核を担う地方公共団体情報システム機構(J―LIS)に社員を出向させている企業が、機構のマイナンバー関連事業の少なくとも72%(件数ベース)を受注していたことが本紙の調べで分かった。出向社員の配属先からの受注が大半で、契約額では全体の83%に当たる1140億円に上ることも判明。機構と特定の出向元企業との密接な関係が浮かんだ。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/102179

民間企業からの出向を否定するわけではないが、83%もの還流はもはやズブズブの関係と揶揄されても、仕方がない。

■2016年から5年かけて交付率は30% 利用率は、5.5%?

マイナンバーがスタートしたのが、2016年(平成28年)だ。すでに、マイナンバー制度に関する国費の累計が過去9年間で『8,800億円』ということを菅総理も認めている。

現在、マイナンバーカードの交付済枚数が2021年5月5日時点で3,814万6,771枚となり、交付率30%になったばかりだ。 8800億円の国費で按分すると、1枚発行するのに2万3,000円かけたこととなる。

しかしながら、利用率は5.5%と会計検査院が報告している。

□検査院は、年金や税金などの事務に絡み、国の行政機関や地方自治体がマイナンバーを使って個人情報をやりとりした件数を調査。内閣府は各省への聞き取りを基に、一九年は約六億四千七百万件の利用を想定していたが、実績は三千六百万件だった。分野別では年金・医療が1・9%、福祉が4・2%で、災害対策では全く活用されていなかった。

https://www.chunichi.co.jp/article/262909

■マイナンバー取得用のQRコードの郵送だけでも400億円

8,000万人にマイナンバー取得のQRコードを郵送するだけで@500円換算で、400億円相当かかる。かつての466億円と言われたアベノマスク級だ。

LINEで取得できるようにしてはだめなのか?

むしろ、QRコードで登録できるならとっくにしているはずではないだろうか?

なぜ、22.8%の2,900万枚しか登録されないのかは明確だ。

『マイナンバーカード』のメリットが何もないからだ。

マイナンバー取得の人から一律給付金5万円で配る、スマホ向けでのSNSでの番号認証で自治体登録でカードではなく、マイナンバーアプリ化にするべきだ。

アメが甘いことを知らない人にはまず最初に食べさせるべきだ。

甘くもないアメを売りつけようとしても空振りするばかりだ。アメを売るのに送料と手数料を何倍もかけている構図だ。

まずは美味しい思いをさせないことには、永遠にマイナンバーは住基カードのいつか来た道をたどるばかりだ。

■2021年(令和3年度)だけでも1,451億円、国民一人当たり1,200円のカード発行予算

出典:令和3年度 総務省概算要求より
出典:令和3年度 総務省概算要求より

https://www.soumu.go.jp/main_content/000709841.pdf

『マイナンバー』ほど、お金のかかる事業はない…。

『マイナンバーカード』を配布するだけに1,451億円、つまり1.2億人の日本国民ひとり当たり1,200円のコストをかけても普及しないのである。

むしろ、スマートフォンに『マイナンバーアプリ』を入れることを法律で義務づけして、入れた人から優先に、『ワクチン予約』や『給付金』などがもらえるようにすれば、こぞって、サーバーがパンクするほど大人気になるのではないだろうか?

■昨年(2020年)だけでも2,458億円のマイナポイント還元の大判ふるまい

□20年度当初予算の内訳はポイント還元の原資として2千億円、システム改修を含む事務経費として458億円を計上した。予算策定にあたり、マイキーIDの設定をする人は4千万人と想定しているが、現時点で設定している人は3万8千人弱にとどまるという。

□マイナンバーカードの普及も進める。カードの交付にかかる事務費用の補助などに1365億円を充てる。(2019年)12月時点での交付済みカード数は約1871万枚にとどまって、「2020年7月末までに3000万~4000万枚」という政府想定には遠く及ばない状況だ。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53618390Q9A221C1EA4000/

マイナンバーに毎年、数千億円もの予算が投じられてきた。昨年は、一人あたり、2万円のデポジットで5,000円還元だったが、1.2億人日本人全員で、2,458億円の予算を割っても一人あたり2,048円もの還元が可能な額だ。2,000万枚だと、一人あたり1万2,290円の還元となる。