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iPhone X 購買ガイド 買うなら絶対に256GBだ

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
基調講演でのティム・クックApple CEO(写真:ロイター/アフロ)

KNNポール神田です。

2017年9月13日未明(日本時間)、Appleの新本社Apple PARKのThe Steve Jobs Theaterにおいて、Apple Events が開催され iPhone X、iPhone 8, iPhone 8 Plus ,Apple WATCH 3 , Apple TV 4Kなどが発表された。

詳細は専門サイトにお願いするとして、実際に購入するならば…というユーザー視点で考えてみたい。

https://www.apple.com/jp/iphone-x/

注目はなんといっても、iPhone X (アイフォーンテン)だろう。8も8Plusもいままでのバージョンアップと考えられるが、iPhone X はAppleらしい進化の延長だと言えよう。5.8インチ全面を覆い尽くすガラスからは、物理的なホームボタンが消えた。

非接触による充電機能、顔認証も、セルフィーの補正や照明機能も、AR技術も、個々個別の機能はAndoroidの端末では幾多も見られてきた。しかし、このiPhone Xで総合的に採用されることにより、業界標準としての機能を標榜することだろう。引き算の美学の上で、盛り込まれてきた機能だからこそそれらが、チップセット、ハードウェア、OS、ソフトウェアと、すべてAppleの管理下のもとにインテグレートされてきた製品だ。

発表されたiPhone新製品群
発表されたiPhone新製品群

 何よりも、iPhone X を勧めたい理由は、iPhone 8より少し大きいだけのサイズながらも、iPhone 8 Plusよりも大きなディスプレイを見事に納めていることだ。実寸は、iPhone 8 Plusよりも小さく仕上がっている。このホームボタンを無くすことによって、サイズは最小ながらも、最大のディスプレイ面積をもたらしているのは、老眼で辛いけれども、Plusの大きさはちょっと…というユーザーには福音をもたらすことだろう。

新型iPhoneのサイズ表
新型iPhoneのサイズ表

選択肢は、たったのふたつ64GBか256GBか?

新製品のiPhone Xのカラーの選択肢は2種類(シルバーとスペースグレイ)だが、これは前面がフルディスプレイとなったiPhone X ならばあまり意味がない。そう、後ろはカバーをつけたくなったりするからだ。ディスプレイが増えただけ、フォールディングするためには、指を通す物理的なリングアクセサリーも当然つけたくなる。ワイヤレス充電のQi充電器に対応しているiPhoneカバーであれば、色はどちらであってもまったく問題はない。

 むしろ、考えたいのは64GBか256GBかの選択だ。これは価格次第だろう。

しかし、筆者の経験上、iPhoneは最大容量を買うべきなのだ。何よりも、リセールプライスの高いiPhoneは、リセールする時にもその容量の差が反映されているからだ。むしろ検討したいのは消費税込みの価格での購買判断だ。

iPhone X 予約注文は2017年10月27日(金)午後4時01分から発売は2017年11月3日(金)

iPhone X 112,800円 64GB (税別)

121,824円(税込み)

iPhone X 129,800円 256GB (※64GBの4倍!)(税別)

140,184円(税込み)

税込み価格の差は、18,360円だ。容量の差は、192GBもある。

つまり1GBあたりの価格は、たったの95.6円だ!

4倍もの容量があるのを選ばないのは愚者の選択といわざるをえない。リセール価格でも同様の下取り価格の差が出るからだ。使っている間、容量を気にすることなく使用できる快適は金額だけでなく人生の時間にも影響してくる。だから、絶対に 256GBの選択だ。

予約注文は2017年10月27日(金)16時01分から。発売は11月3日

しかし、そうはいっても先立つものが…という人もいるだろう。筆者もその1人だ(笑)

しかし、1年間は絶対に下取りに出さないのであれば、金利0%で12回払いのAppleローンを利用するという方法もある。

0%のショッピングローンを紹介するが、予約日は0%のキャンペーン終了後
0%のショッピングローンを紹介するが、予約日は0%のキャンペーン終了後

https://www.apple.com/jp/shop/buy-iphone/iphone-x

しかし、このキャンペーンは、2017年10月16日までとなっている。どうやって、予約注文が、10月27日午後4時01分(日本時間)からで、このキャンペーンに参加すればよいのか? Appleの竹林広報部長様、ここはぜひ、キャンペーンの延長を検討願いたい!

この金利0%キャンペーンは10月16日までと予約販売前に終了なのか?
この金利0%キャンペーンは10月16日までと予約販売前に終了なのか?

Apple care+ for iPhone(22,800円税抜き)は本当に必要か?

Apple care+ for iPhone(24,624円税込み)

通常であれば、1年間の本体保証と3ヶ月の無償電話サポートであるが、それが2年間の本体保証と1年間の無償電話サポートにアップデートできる。これにはガラス画面の損傷は含まれておらず、Apple careに入ると、画面の損傷は1回につき3,400円(税別)、そのほかの損傷は1回につき11,800円(税別)のサービス料で2年間で最大2回まで受けることができるというサポート料金が税込みで=なのだ。

しかし、このサポートは購入日から30日以内なので、一番発生しやすいガラスの損傷リスクを考えてからでも遅くはないだろう。しかし、いままでのiPhoneならばフラットなスクリーンだったが、今回のiPhone Xのようなフレームに曲面で覆われたガラスについては、絶対に落とさないように慎重に扱うか、Apple careにはいって万一落として割れても3,400円(税別)で修理してもらえる保険を買うかを判断しても遅くはない。

筆者の経験では、1年間の本体保証があれば自然発生的な問題はほぼクリアにできる。しかし、2年間のサービス延長の最大の利点はバッテリーの消耗対策だ。Apple careを購入していれば、バッテリトラブルも2年間は安心だ。

iPhone Xは最新のテクノロジーを、全ての無駄を削ぎ落として作られた世界で最もクールで、最も高価な製品だ。現在のスマートフォンでできることを奇を衒わずに作り上げられた逸品であるだろう。しかしだ、これらの機能が本当に必要かどうかはよく吟味する必要がある。

消費税込みで、iPhone X 256GB 140,184円 Apple care+ for iPhone(24,624円税込み)で合計すると、なんと164,808円となる。毎年、新しくなるスマートフォンの進化にこの16万円超えの至福の悦楽をどうとらえるかだ…。筆者の場合は、職業柄、いつも半年ほど最先端機能を楽しみ、その後はリセール市場という流れだ。ちょうど、HUWAEIのmedia padが、いいタイミングでモッサリとしてきたのも、乗り換え気分を高揚させてくれる。

すでにスマートフォンは自動車と一緒で、機能の進化のスピードは緩やかな曲線カーブを描いている。それが「走る悦びBMW」ではなく「持つことの悦びApple」につきることである。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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